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結論から逆算して目的を導き出す

例えば、友人が突然ダイエットを始めたとします。最初はその理由がわからなくても、彼女が今度の夏のビーチで自信を持って水着を纏いたいという夢を抱いていることを知れば、その行動が理解できます。このように、他者の行動がいまひとつ理解できないとき、見える最終結果から逆算していくことで、その人の行動の背景や動機が鮮明に浮かび上がることがあります。
 
職場でのプロジェクトも同様です。
上司が急に厳しい締め切りを設定したとき、なぜそんなに急ぐのか理解できないことがあります。しかし、最終的な目標が大きなクライアントとの契約を勝ち取るための下準備であると知れば、その厳しいスケジュールも納得がいくでしょう。もっともこの上司の場合、そのことをチームにしっかり周知させていないことは改善すべき大きな問題なのですが。
 
それにしても、人間は必ずしも合理的ではなく、周囲からは理解を得られない予測不可能な行動をすることがあります。例えば、順調に業務をこなしていた同僚がある朝突然退職を決めたとします。その理由がなんとなく漠然としていて釈然としないとき、もしかしたら日常からの脱出を求めていたのかもしれません。このような行動は周りには一見理解しがたいですが、それは人間らしさの一部なのだとも言えます。
 
また、何か新しいことを始めるとき、まず欲しい結果や目標値、あるいは目的地を明確に設定しておくと、スタートがスムーズになります。例えば、新しいビジネスを始めるとき、最終的な目標を「年間売上1億円」と設定すると、その目標にたどり着くために必要な資源や行動が見えてきます。どのような商品を提供するのか、どの市場をターゲットにするのか、どのようなマーケティング戦略を取るのかといった具体的な計画を立てやすくなります。さらにステップ・バイ・ステップで欲しい結果を細分化すれば必要になるモノ・コト・ヒトを予測できます。
 
小説を書く場合も同様です。最終的な結末を先に決めておくことで、その結末に向かってどのような展開が必要なのか見えてきます。登場人物の行動や物語の進行が自然と導き出され、読者を引き込むストーリーが作りやすくなります。
 
結論から逆算して目的を導き出すことは、他者の行動を理解するための有効な手段であり、自分自身の目標達成にも役立ちます。最終的な目標を明確にすることで、その目標に向かって必要なステップが見えてきます。これにより、より効果的かつ効率的に行動することができるのです。

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