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雲南日本商工会通信2023年5月号「副会長の挨拶」

 いま話題のChatGPT。月額20ドルは痛い出費だけれどもGPT-4にアップグレードしました。試してみると、オイオイ、ヤレヤレ、チョットチョット、アラララ……。
 ちょっと先走って言えば、
A: ググルとか、検索、SEO対策なんて不要になるのかなあ。
B: 知識習得的な意味での読書は、これからも残るのかなあ。
C: 上司が部下に指導する機能って、AIに勝てるの?
D: 先生が生徒に影響を与えられるのは人格だけで、教育内容じゃないのかも。
E: マックジョブ(※)以外に人間は何をして余った時間を使うの?

 ※編集部注:ほとんどスキルを必要とせず、社内での昇進のチャンスがほとんどない、低賃金で将来性のない仕事のこと。
 
 それでも「人間には人間しかできないクリエイティブな発想がある」なんて慰めの意見に惹かれる気持ちはわかるけど、進化スピードが違うわけだから無理だよね……。
 このような疑問に対してもGPT-4は、優秀な生徒のような回答をしてくれます。

A⇒Googleの検索結果も「AIを利用して違ったものになるので、完全になくなることはないでしょう」と、穏やかに配慮した回答をしています。
 早く言えば「Googleの天下はなくなり縮小均衡するでしょう」ということでしょう。
 
B⇒読書の利点について:
1. 深い理解や洞察を得られる。
2. 著者の視点や思考プロセスを学ぶことができる。
3. 読む過程で自分自身の意見や考えを形成する機会がある。
4. 長い時間をかけて情報を消化し、知識を定着させる。

 AIは、簡単な質問や一時的な情報ニーズに対して素早く対応できますが、深い理解や複雑な思考プロセスを習得することは難しいです。一方、読書は時間をかけて情報を消化し、理解を深めることができます。また、異なる著者や専門家の視点を学ぶことで、自分自身の意見や考えを形成し、批判的思考能力を養うことができます。
 さらに、読書は、物語や文学作品を通じて人間の感情や経験を学び、共感力や想像力を育むことにも役立ちます。これらの能力は、人間の心や精神の成長に大きく寄与するものであり、AIによる情報提供だけでは得られません。
 したがって、AIが回答を簡単に提供できるようになっても、読書による知識習得や心の豊かさを追求する価値は依然として存在します。AIと読書は、それぞれの利点を活かしながら、知識習得や人間の成長に寄与するものと考えられます。

 確かにそんな人も一部は存在するでしょうけど、多くの人は易きに流れるのではないかと私なんかは思ってしまいます……。
 
C⇒上司が部下に指導する機能はAIに勝てるのか:

 AIの発達によっても、上司が部下に対して指導すべきポイントは依然として存在します。AIは情報や知識の提供に役立ちますが、部下のスキル向上や人間関係の構築、キャリアの発展など、多くの面で上司の指導が重要です。具体的には以下のような指導が求められます。

1. コミュニケーションスキル: 部下とのコミュニケーションを通じて、チームビルディングや意思疎通を円滑に行う方法を指導します。また、プレゼンテーションやミーティングでの効果的な発言方法なども教えることができます。
2. 批判的思考力: 問題解決や意思決定に必要な批判的思考力を育成するため、部下に対して問題の多面的な分析や根本原因の特定、適切な解決策の選択方法を指導します。
3. リーダーシップ: 部下に対するリーダーシップの発揮方法や、自分自身のリーダーシップスキルを向上させる方法を指導します。これには、目標設定や部下の能力に応じた役割分担、適切なフィードバックの提供などが含まれます。
4. タイムマネジメント: 効率的なタイムマネジメントや優先順位の付け方を指導し、部下が仕事を効果的に進めることができるようサポートします。
5. 業務知識や専門スキル: 部下が業務を遂行する上で必要な知識や技術を教えます。これには、業界の動向や企業の方針、専門分野に関する知識などが含まれます。
6. 人間関係やチームワーク: 良好な人間関係を築く方法や、チーム内で協力しながら効果的に仕事を進める方法を指導します。
7. キャリアデベロップメント: 部下のキャリア発展に対するアドバイスやサポートを行い、彼らの将来の成長に寄与します。

 AIの発達によって情報や知識が容易に得られるようになっても、上記のような指導が求められることは変わりません。上司は部下の成長や人間関係の構築、キャリア発展をサポートする役割を担っており、これらの要素はAIによる情報提供だけではカバーできません。
 AIの発達は、上司が部下に対して効果的な指導を行う上で、以下のようなサポートが期待できます。

1. データ分析: AIは大量のデータを素早く分析し、上司が部下に対して効果的なアドバイスやフィードバックを行うための情報を提供することができます。
2. 学習リソースの提供: AIは個々の部下のニーズに合わせた教材や学習リソースを提供し、スキル向上や知識習得を助けることができます。
3. プロジェクト管理: AIはプロジェクトの進捗状況やタスクの管理を助けることができ、上司が部下に対して適切な指示やアドバイスを行いやすくなります。

 このように、AIの発達は上司が部下に対して効果的な指導を行うための補助的な役割を果たしますが、人間同士のコミュニケーションやリーダーシップ、人間関係の構築など、上司が部下に対して果たす重要な役割は変わりません。AIと人間が共存し、相互に補完しながら、部下の成長や組織の発展に寄与することが求められます。

 とAIさんは仰いますが、私のようなひねくれた人間からすると、教育すべき人間は教えてもできないし、出来る人間は教えなくても自分からやるから、AI利用による上司の影響は極めて限定的にならざるを得ない、逆に上司の指導をAIと比較して、上司の力量を部下が評価するなんて想像してしまいます。現に将棋では指し手をAIと比較しているわけだから……。
 
D⇒先生が生徒に影響を与えられるのは人格だけで、教育内容じゃないのか:

 AIが発達・進化しても、学校の先生が生徒に教える役割は依然として重要です。AIは情報や知識の提供に役立ちますが、生徒の学習スキルや人間関係の構築、思考力の発展など、多くの面で先生の指導が求められます。具体的には以下のような指導が必要です。

1. 基本的な学習スキル: 読み書きや計算などの基本的な学習スキルを教えることは引き続き重要です。これらのスキルは、生徒が将来的に様々な分野で活躍する基盤となります。
2. 論理的思考力・批判的思考力: 生徒が問題解決や意思決定に必要な論理的思考力や批判的思考力を育成するため、問題の分析や議論の方法を指導します。
3. コミュニケーションスキル: 生徒が人間関係を築き、効果的に意思疎通を行うために必要なコミュニケーションスキルを教えます。
4. クリエイティビティ: 独創的なアイデアや解決策を生み出す能力を育てるため、創造力や想像力を養う指導を行います。
5. チームワーク: 生徒がチーム内で協力して目標を達成するために必要な協調性やリーダーシップを育てる指導を行います。
6. 自己管理能力: タイムマネジメントやストレスマネジメントなど、生徒が自分自身を効果的に管理するためのスキルを教えます。
7. 情報リテラシー: AIの発達に伴い、生徒が情報を適切に検索、分析、評価する能力が求められます。そのため、情報リテラシーを高める指導が重要です。
8. 倫理観・道徳観: 生徒が社会で適切な行動や判断を行うために必要な倫理観や道徳観を育てる指導を行います。

 AIの発達により、先生は個々の生徒の学習進捗やニーズに合わせて柔軟に指導を行うことが可能になります。例えば、AIは大量のデータを分析し、個々の生徒の弱点や学習スタイルを特定することができます。これにより、先生は生徒一人ひとりに合った指導法や教材を提供することが容易になります。また、AIを活用してオンライン学習や個別指導を行うことで、生徒の自主学習を促すことも可能です。
 さらに、AIは教育現場での効率化や時間割作成、成績管理などの業務をサポートすることができます。これにより、先生はより多くの時間を生徒とのコミュニケーションや指導に費やすことができるようになります。
 このように、AIの発達は教育現場においても大きな影響を与えますが、先生が果たすべき役割は依然として重要です。AIと先生が協力して、生徒の学習スキルや人間関係の構築、思考力の発展に寄与することが求められます。人間の先生は、生徒の感情や心理面を理解し、適切なサポートや指導を行うことができるため、AIがどれだけ進化してもその役割は不可欠です。

 優しいなあ。先生がそういう人格的な魅力持ってりゃいいけど、社会経験が乏しく、女児とわいせつ行為するような先生が増えてりゃ、知識以外にどんなコミュケーション教えるんだろう。間違って変なことを教えないで、と思ってしまいます……。
 
E⇒マックジョブ以外に、人間は何をして余った時間を使うのか:

 AIの発達・進化により、一部のホワイトカラーの仕事は自動化される可能性がありますが、それによって新たな職種やスキルが求められることで、人間が担うべき仕事は変わっていきます。マックジョブ以外にも、以下のような分野や職種が今後ますます重要になると考えられます。

1. 人間中心のサービス業: 顧客とのコミュニケーションや感情を理解する能力が求められるサービス業は、AIが十分にカバーできない領域です。例えば、カウンセラーや看護師、教育者などの職種が挙げられます。
2. クリエイティブ業: AIはある程度の創造性を持っていますが、人間の独創性や感性を超えることは難しいです。デザイナーやアーティスト、作家などの職種は今後も人間によって担われます。
3. 研究開発: 科学技術の進歩を促す研究開発は、人間の好奇心や創造力に基づいて行われます。AIは研究者をサポートするツールとして利用されますが、研究開発の主導権は人間が持ち続けます。
4. ストラテジーや意思決定: 企業や政府の意思決定や戦略立案は、人間の倫理観や価値観に基づいて行われるため、AIによる完全な代替は難しいです。経営者や政治家などの職種は引き続き人間が担います。
5. AIと人間のインターフェース: AI技術の発達に伴い、AIと人間が効果的に協力できるようなインターフェースを開発・運用する職種が求められます。例えば、AIトレーナーやAIエチックスの専門家などです。
6. スキルの再教育・職業訓練: AI技術が広まることで、新たなスキルを身につける必要が出てくる人々が増えるでしょう。そのため、スキル再教育や職業訓練を行う専門家の需要が高まります。

 このように、AIの発達・進化に伴って、ホワイトカラーの一部の仕事が自動化されるかもしれませんが、それが新たなスキルや職種の需要を生むことで、人間が担うべき仕事は進化し続けます。また、AIは人間の働き方を効率化・最適化する手段として活用され、人間はより高付加価値の仕事に注力することができるようになります。
 例えば、AIを活用してルーチンワークや簡単な判断を行うことで、人間はより複雑な問題解決や戦略立案、クリエイティブな業務に集中できるようになります。これにより、人間の働き方が大きく変わり、働く意義や働き方の多様性が広がることが期待されます。
 AIと人間が協力し、互いの長所を活かしながら働くことで、より効率的で持続可能な社会が構築できます。今後、人間は柔軟性や適応力を持ってAIと共存し、経済や社会の発展に貢献し続けることが求められるでしょう。そのためには、教育や職業訓練を通じて、新たなスキルや知識を習得し、AI時代に対応できる人材を育成することが重要です。

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