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ボードゲームと数学-緒方理珠というキャラクター #1

はじめに

こんにちは。りっとと申します。漫画・ボードゲーム共に大好きです。夢は漫画を読みながらボードゲームを遊べるカフェを開くことです。よろしくお願いします。

僕は数年前から週刊少年ジャンプを電子版で定期購読しています。新連載は始まればとりあえず目を通すようにしていて、『ぼくたちは勉強ができない』に出会ったのもそういった理由からでした。絵柄が可愛いラブコメが始まったなーと思って読んでいたら、ヒロインの一人にボードゲーム好きという設定が。ボドゲ勢として、割と期待して読んでいたわけです。

数学の天才はボードゲームで勝てないのか

その「ボードゲーム好きのヒロイン」・「緒方理珠」というキャラクターは、数学分野では他の追随を許さぬほどの天才性を持ちながらも心理戦に弱いが故に趣味のボードゲームで全く勝てず、人間の心を読み解くべく心理学科に入るため文転を志すというキャラ付けがされています。

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

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『僕たちは勉強ができない』1巻より


ただまあこの説明を聞いた時点で、ボードゲーマーたちは思ってしまうわけです。

「……数学の天才ならボードゲーム馬鹿強くね……?」

ボードゲームは、その多くが「勝利点」と呼ばれるポイントを競うものです。勝ち負けを付ける以上どうしても点数計算は必要で、それに付随する安全圏・チャレンジ要求の見極めなどにどうしたって数字が絡んできます。数字が全く絡まないものから運要素の全くない純粋な処理能力勝負のものまでさまざまなジャンルのゲームがありますから、稀代の計算能力を持っているならば、あらゆるボードゲームで負け越すようなことはないと思ってよいでしょう。むしろ鬼強いはずなのです。

ではなぜ負けるのか。考えられる理由としては……

・苦手な心理戦偏重でゲームを選び過ぎている
・信じられないほど運が悪い

この辺りだろうと考えられます。そこで本noteでは、まず本編で所持またはプレイが確認されたゲームを可能な限り洗い出し、緒方さんがなぜ勝てないのか、その理由の一端に近づいてみようと思います。

目視のみで約20種類ほどのゲームが登場してますので、ゆっくり何度かに分けて書いていこうと思います。

注:当noteには、作品について否定したり貶めたりする意図はありません。ご了承ください。
注2:筆者は単行本を読みながら当noteを書いているので、16巻までの内容しか活用できていません。
注3:なるべく気をつけてはいますが内容のネタバレを多少なり含みますので、気にされる方はこの先はご遠慮ください。

1.ウボンゴ

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

「ウボンゴ」(作品内では『ウボンゴ3D』を使用)は、プレイヤー間でパズルが完成するまでのスピードを競うゲームです。

「ウボンゴ」は、スワヒリ語で「脳」を表す言葉。
定められたパーツを使って問題の形を作り、「ウボンゴ!」と叫びます。
そう、やることは高難度の立体パズルです。
得意な筈だなァ?

考察……緒方さんは不器用。

2.ニムト

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

「ニムト」は、数字の書かれたカードを一斉に出し、ルールに従って配置していくゲームです。カードは4列に並べられていきますが列ごとに許容枚数があり、それを越えると並べられているカードをすべて引き取らなければいけません。

配られたカードの中で、なるべく引き取らずに済む札が何かを考えて出す能力が試されます。相手も当然引き取りたくないので数字が絡んだ駆け引きが生まれますが、「確定で安全なカード」も存在するのでよっぽど運が悪くない限りは滅茶苦茶に連敗することはないはずです。

考察:緒方さんは配牌の運が凄く悪い。

3.アグリコラ

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『僕たちは勉強ができない』1巻おまけページより

「アグリコラ」は、17世紀の農民となり農場を経営し、大きく発展させていくゲームです。「ワーカープレインスメント」と言われるジャンルのゲームの中でも人気の高い名作です。

「アグリコラ」は世界選手権が開催されるくらいプレイ人口の多いゲームです。重ゲー(プレイに時間のかかるゲーム)の常と言うか、この手のやつはプレイを重ねるごとに効率のいいプレイが分かってきたり手順が最適化されて行ったりして熟練していくタイプのゲームですね。試合開始時にランダムに配られるカードによって毎回変わる展開を読み、高得点を目指してプレイしていくゲームです。

おそらくやり込めばすごく強いプレイヤーになれそうですが、作品内でもいろんなゲームを楽しんでいることからも緒方さんは一つのゲームを極める派ではなさそうという事が分かります。

考察:緒方さんは広く浅く遊ぶ派


4.ナンジャモンジャ

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

「ナンジャモンジャ」は、記憶力が試されるゲームです。頭と手足しかない生き物「ナンジャモンジャ」に名前を付け、既に名付けられたナンジャモンジャが出てきたらいち早くその名前を呼んだプレイヤーが得点を獲得できるシステム。キャッチーな絵柄と簡単なルールで、子供から大人まで楽しむことができる名作です。


必要なのは記憶力。
記憶力……

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

得意な筈だなァ?

一応記憶力には視覚と聴覚の2種類があるようなので、緒方さんが聴覚的な記憶に振り切っている可能性はあります。

ちなみに作品内で緒方さんが遊んでいるルールは、基本ルールにプラスワンした少し複雑なルールですね(誰かの持ち札の一番上と捲られたカードがかぶった場合、名付けられた名前ではなく「ナンジャモンジャ」とコールしなくてはならない)。

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『僕たちは勉強ができない』1巻より

名作を満遍なく持っている

今回挙げたゲーム達は、いずれも「少ない人数から多い人数まで広く対応できる」という特徴を持っています。ボードゲームで色んな人と遊びたい(遊んで欲しい)という願いと合致した良いチョイスです。アグリコラはちょっと時間のかかるゲームですが、他のゲーム達はルールの理解も簡単で、誰とでもすぐ遊べる名作です。

この漫画を読んだ人が、「これ面白そうだな」って手に取ってくれたら嬉しいな、という作者の想いが伝わってくるようです。


こんな形で、作中で出てきたボードゲームについて見ていこうと思います。不定期ですが、よろしければお付き合いください。


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