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尖塔を遠くに見ながら

永劫の河として湖は横たわり
彼方に螺旋階段の皮膚が聳える
鉛製の視線が 近づくな と見捨ててくる
この旅の目的は今も明らかに不明
夢見が悪いはやにえ、未だ見守られるが所以
鈍色の重なりは優しさの遮陽
耳の穴をかたちどった風音かざおとにも慣れ
その時にはきっと空が埋まる程の硝子色の鐘が鳴るのだろう

尖塔のてっぺんから

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