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おはなシ

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どこかでは日常
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#artwork

爪を研いでも?

未だ概念でしかない世界猫 人々が怒りの柱に変わる寸前に 降臨すると言われるが 象れる姿では…

何を言っても嘘っぽくなる

そこから読み取れるのは “いつまでも来るはずもないものを膝を抱えて待っていろ”か “少しの…

escapengines;アグラヴィティスティーム

せっかく書いた手紙が濡れてしまわないように 今日はもうお帰りよ 郵船荘(小)なら明日も出るか…

尖塔を遠くに見ながら

永劫の河として湖は横たわり 彼方に螺旋階段の皮膚が聳える 鉛製の視線が 近づくな と見捨てて…

escapengines;ソーラリアクタ

太陽炉を抱いた一番艦 まだまだ余裕だから建て増しながら飛んでいる いつまでも夕暮れの色をし…

芯象風景

さあ、もう安心していいぜ アンタの所にもとうとうアシュリがやってきたんだ 時化だらけの海を…

unblessed birthday

彼等は赤い谷を棲み家として怖ぞ気を撒くこともない ヌアツ・ヴァエが生まれなければ溢れ出て拡がり倦む たまたま八回の機会を握らされて儂が番をしているに過ぎず 祝福ではなくとも名を与えれば自ずと森を理解する 麝香を浴びるも狂気には局所麻酔 赤銅色の肩代わりなのだとうす穢くゆめゆめ忘れるな

空の底で寝転ぶ

この森ではⅣが絶対神聖なんだよ それに気づいてから僕はずっと夏の失敗で こんななんでもない…

こがねの草原、はっきんの花

カナシミの色は赤金 麝香鬼とも呼ばれる彼等が 生まれながらに司らされた匂いだ 聞きわけのい…

ヘンクェンの森の向こうに

赤黒さは舌とハラワタの色 ヌアツ・ヴァエの民は二本角 襲いも教われも遅いのだもの 間欠的に…

四本角のプンクタウゲ

ものすごい数の目玉、まるで壁みたいだ 結界を維持するのは決して乾く事のない彼等の血、それ…

手向く、請われ、多機能、画架

そこまで歩いてからようやく何かを感じて立ち止まる ほんの少しだけ右に傾いた世界に紛れ込ん…

耳を塞いでいろよ

空っ只中に のぞぞり と現れる 海水すら必要としない彼は こんな表情でも激怒しているのだ そ…

内緒にできる?

アールツールの残留思念でいつまでも投影されている薄紫色に褪せた音塊 フツフグジグの怒りをなんとか宥めている唯一の(存在しない)存在だ 二人が冒険した暴戻の残り香にあって 人外を説き伏せたとされている 妻であるイ(ン)グメフツリツへの愛を壊れるまでに思い知ったようだ その電気的ニューロンで