100均のシャボン液

最近２歳の息子と貸家のベランダでシャボン玉をしている。

１００均で買ってきた５本入りのシャボン液は予想以上に優秀で私と息子を夢中にさせる。

日本製なのがいいのかわからないけどとにかくひと吹きでは吹ききれないほどに大量のシャボン玉がぶわぁあああっと出てくる。楽器をやっているので多少吹くことにに関しては自信があるがそれでも毎回吹ききれない。

私がたくさんのシャボン玉や、大きな大きなシャボン玉を吹くと息子はにこにこしながらそれを追いかける。息子は特に大きなシャボン玉が好きなので丁寧に息を入れる。

パンッ

シャボン玉が割れる。

触れると細かいシャボン液を飛び散らせながら割れてしまうということに気づくと追いかけることをやめひたすらシャボン玉を割る。

私がいくら大きなシャボン玉を作ろうとしても吹いているそばからにこにこしながら近づいてきてパンッと割る。

私はメガネをかけているのでメガネにもシャボン液がついてしまう。

手も垂れてきたシャボン液でべとべとだし、後半は泡が出来てきてしまってうまくシャボン玉を吹くこともままならない。

そうこうしていると自分も吹きたいと私の股の間に勝手にドスンと座りシャボン玉を宙に飛ばし始める。

初めてやった時より出てくるシャボン玉の数は増え、息も続くようになったなぁとみているとまたシャボン玉割職人の仕事に戻っている。なんと忙しい仕事だろうか。

私はシャボン玉をしていると必ずシャボン玉の歌の話を思い出す。

作者の子供は生まれてすぐになくなってしまい近所の子供たちがシャボン玉をしている姿をみて自分の子供も生きていれば同じくらいだなぁと思い作ったというものだ。

どうかどうか天国でもどこでもいいからこの幸せな時間を味わえていますようにと思わずにはいられない。

「ぱぱぱ」

突然おっぱいを所望された。育児中に浸っている時間はない。

中で飲もうねと息子を連れ布団がひかれたままのリビングに戻った。