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Gracias Pique

また1人バルセロナから選手が去ろうとしている。
ジェラール・ピケ35歳
ユース時代も含めバルセロナのカンテラとしてチームを牽引してきた21年間。彼は世界最高のセンターバックの1人としてバルセロナの歴史にもサッカー界にも名を刻むことになるだろう。

最近のピケの試合コンディションや、ピッチ外の振る舞いには多くの批判の声があった。アメリカ遠征でも、そのほかの多くの試合で女性問題での批判、試合に出れば、相手の決定機を作るきっかけになるプレーを連発。全盛期のような安定感は無くなっていた。サポーターからはスタジアムでもSNSでも心無い言葉が多く飛んでいたに違いない。

先日行われたCLグループステージMatchDay5インテル戦においては最悪のパフォーマンスだった。
チームはそれまで4試合で1勝しかしておらず負ければグループステージ敗退が濃厚になるという状況。

CBに怪我人が多いバルセロナは今季先発でなかなか出番のないピケをどうしても使わざるを得なかった。恐れていたことは呆気なく起き、ピケによる失点が2つ。勝たなければいけない状況と、スタジアムがカンプノウということもあり、ピケへの批判は大きくなっていた。

私自身が思うにピケは今季の初期から退団のことは考えていたのではないかと思う。監督がこれまでの戦友であるシャビになったことで、むしろピケの出場は多くなるのかと思っていたが、ピケの出番はむしろ減っていく一方だった。

年齢的に体力やスピードに衰えを隠すことができなくなっていたし、若手の台頭。獲得する選手が最終ラインに寄っていたいたことで、ピケは構想外に近い存在になっていた。

もちろん決め手になったのはおそらく前述したインテル戦であることは間違い無いと思う。しかし、このタイミングでの引退を考えると、即決をしたというよりは、以前から考えていたと思う。

今回非常に難しいなと思ったのは、パフォーマンスの落ちてきたクラブレジェンドに対する評価と、クラブレベルでの対応だ。

ここ最近のバルセロナのレジェンドの退団は、イニエスタをはじめ、パフォーマンスが理由になることがあまりなかった。どちらかといえばまだまだ残って欲しい選手ばかりだったが、若手の成長やチームの将来を考えての退団が多かった。

そんな中で今回の退団は、明らかなパフォーマンスの低下が原因だと思う。これまでの14年間で彼が築いてきたバルセロナの最終ラインでの貢献は、素晴らしいものだったし私個人としてはまだまだやれる選手だと思う。選手としてもバルセロナの象徴としてバルセロナを牽引してきた。ピッチ外の発言でも我々を楽しませてくれたし、世界最高のセンターバックとして活躍してくれた。

その選手に対して、ここ数試合の結果でのパフォーマンスによって批判が集まることは悲しいが、チームが勝利に向かう以上批判されることは仕方がないこと。

しかし、私が思うに選手退団においては、その選手が在籍した期間でチームやクラブにどれほどの貢献をしたかで評価するべきだと思う。それがファンであり、クレであると思う。

決して繰り返していけないのはスアレスの時のように、選手に対するリスペクトを欠いたクラブの対応だと思う。特に、ラマシア出身の選手であれば、今までの貢献に対して盛大に感謝をすべきだし、カンプノウの大歓声の前で送り出すべきだと思う。

おそらく明日に控えるアルメリア戦がCampNou最後の試合になるだろう。我々はピケと共に勝利を目指し、彼に最大の賛辞を送るべきだ。

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