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宇宙ドラゴンとモルダバイト その1

モルダバイトはチェコで産出する深いオリーブ色のテクタイト。
隕石由来のガラス質だ。

テクタイトは隕石が地上に墜ちた時、その熱や衝撃と言ったエネルギーによって周囲の岩石や大地のシリカが溶けてガラスへと変質することで出来る。エジプトのリビアングラスも同じだが、あちらは明るいレモンイエロー色。
チェコで出るテクタイトのみが深いオリーブ色をしていて、モルダバイトと呼ばれるようになった。

働きとしては深い癒し。
そう聞いていたのだが、その ”深さ”  が宇宙由来の魂にとってはとてもとても、本当に深い所を扱うものではないかと思っている。

これは個人的体験からの考察に過ぎないのだが、モルダバイトは恐らく宇宙時代に起きた出来事やそのトラウマをも癒すのだ。

今回は、そんなお話。


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またしてもこの世界に入りたての頃。
様々なセッションやオーラソーマ、クリスタルとの出会いを通じて知覚を広げていた頃に、龍やドラゴンがとても気になったことがあった。

この世界で活躍するお知り合いや先生が龍を眷属の様に付けていたり、一緒にいたりする人もいるのだと知った頃だった。

いいなぁ。
それって何だか憧れるし、カッコいいよね。

そんな軽いノリだったのだが、とある方のセッションを受けに行った際、お部屋に大きな一筆書きの龍の絵が飾られているのに目が釘付けになった。
向かい合って座る彼女の後ろにあったその絵に、どうしても何度も目が行ってしまうのだ。


当時の私はまだまだ内側に大きな燻ぶりを抱えていた。
それらは怒りの感情だと、何人かの方に指摘されては都度その感情の火種を掘り返しては癒す過程を辿っていたのだが、その日もまた怒りを指摘される。

私は龍の絵からの視線を痛く感じつつ、
その日のセッションもまた怒りと向き合うことを決めていた。

何度か書いて来ているが、メロディクリスタルヒーリングのワークにパストライフアセンションというものがある。
これは特定の過去の記憶にアクセスし、追体験すること無く何が起きたのかをスクリーンの様に可視化して視ることを可能にするもので、それにはいつのどこを見に行くのかを自分で決める必要があるのだが、時代や場所に限ったものではなく自らの内にある感情の起源やそのきっかけ、理由などを指定することも可能なものだった。

私はその日、自らの内に巣くう怒りの根源を視に行くことに決めた。


誘導によって内なる深遠な世界へと。まるで堕ちて行くかの様に深く、深く。


見えて来たのは、宇宙空間だった。

どこの、いつの時代なのだろうか。
宇宙空間で戦闘が繰り広げられていた。

完全にアニメーションか映画の世界観なのだが、
星々煌めく銀河において、大きくて黒い多頭龍が大暴れする周りで小さな機体に乗った戦士たちが立ち向かっていた。

その小さな機体のいくつかは、ドラゴンだった。
龍使いと言うか、ドラゴンライダーが操る龍。

小さな羽の生えたドラゴンがその主人と共に懸命に、大きな暗黒龍に立ち向かうのだ。
それはとても勝ち目のない戦闘に見えた。

状況は芳しくなく、一旦その隊列は撤退することになる。

どうやら私は、ドラゴンに乗った少年としての自分を
このビジョンに見ているのだった。

彼は無鉄砲で勝気で、人のいうことをあまり聞かない若さがあった。
撤退の指令にも不服そうに、もっとやれるのに・・・と感じている様子だった。

撤退した隊列は旗艦船へと引き返す。
そこには戦闘を指揮したリーダーが待っていた。
彼の兄だ。

兄は人々の人望厚い優秀な組織のリーダーで、弟の無鉄砲さや無茶なやり方にいつも苦言を呈している。
この時も、お前はなぜあの時こういう行動を取ったのだ?! と彼は兄に叱られてふくれっ面をしていた。

人望厚い兄と、出来の悪い弟。

よくあるパターンと言えばそうだが、弟は兄に対するコンプレックスと幼い自我が溜め込んだ鬱憤によりしょっちゅう爆発し、命令にもあまり従わずに奇抜で無鉄砲な攻撃を繰り返すのだった。

そんな少年の唯一の友、そして相棒が、ドラゴンだった。
ドラゴンが卵だった頃から大切に温めて育てたいわば兄弟で、彼はこのドラゴンをとてもとても愛していた。

ドラゴンライダーになる者はこうしてドラゴンを卵の頃からまるで自分の家族や兄弟の様に育てるのだ。
それは、戦場で一心同体になって戦えるようにするため。
一糸乱れぬコンビネーションが求められるとても際どく危険な攻撃スタイルのドラゴンライダー達は、限られたエリート少数精鋭部隊として知られていた。


そのリーダーが、彼の兄だった。
そして弟は落ちこぼれだ。

組織はとても戒律や階級、規律が厳しかった。
皆の感情があまり見えず、感情よりも理性で統率されている世界に思えて、とてもシリウスっぽいなと感じる。

シリウスの落ちこぼれドラゴンライダー。

それはとても過酷な哀しい任務だった。


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後から分かったことだが、このまるでスターウォーズの様な世界観は、シリウス、プレアデス、オリオンを巻き込んで勃発したオリオン大戦という宇宙の闘いの歴史だった。

そしてこうしたオリオン大戦の記憶を持つ魂は、大きな傷やトラウマ、カルマを抱えていると言うことも、この後知ったことだった。


そんなドラゴンと少年のお話、ここから少し綴って行きます。
先ずは、この辺で。


橙香


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