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弱い犬程よく吠える

先日、病院へ行った時の話です。

MRIを撮ることになっており、その日はその検査と、診察。予約はしてありました。

初めてのMRI、どうなることかとやや不安がありましたが、スムーズに進みました。閉所恐怖症の父から「MRIはこわい」と聞いていたのでどんなものかと思いきや、目を閉じていればどうってことはなかったです。音がかなりうるさいと聞いていたので耳栓も持って行ったし、準備は万端。うとうとしている間に終わってしまいました。

さて次は診察ということで検査室から診察室のあるフロアに戻りました。相変わらず混んでいます。私がその日受診したのは整形外科でしたが、待合のソファはおじいちゃんとおばあちゃんであふれかえっていました。開いたソファは争奪戦。すぐに空きがなくなってしまいます。おじいちゃん、おばあちゃんが多いから、付き添いの人がい流。だから余計に混み合うのです。ああ、私も歳を取ったら、娘や息子にこんなふうに付き添われながら病院に通うのだろうかと思ったりして。

そんなこんなで、ようやく空いた席を見つけ座ります。思いのほか検査が早く済んだので診察まで結構時間がありました。

まあ、待ち時間は貴重な読書タイムですから別に長くてもかまいません。ゆっくり本でも読もうと思っていたところ・・・

しばらくすると、後ろにいた男性が、女性の事務員を捕まえて文句を言い出しました。

「予約が9時半なのに、もう10時半なんだよ、どうなってるんだよこの病院は。俺はちゃんと”言う方”だからさ、こういうことは黙ってないんだけど」とガミガミ怒りだしたのです。

まあ、わかりますよ。待たされてイライラしているのは。1時間も待たされて大変だったね。

しかし、この混み具合を見なさい。予約していても前の人の診察時間が伸びてしまっているのかもしれないし、症状の具合で優先させるべき人がいたのかもしれない。

そもそも総合病院の整形外科なんておじいちゃんとおばあちゃんばかりで混んでるんだから。しょうがないでしょう、と思って聞いていました。

「あのさ、ビジネスってのは結果がすべてなわけ。こうやって患者を待たせてる時点でビジネスとしては成り立ってないし、そもそも無能なわけよ。」とよく分からない話を持ち出す。

そして「まあ、あなたみたいな人に言っても仕方ないんだけどさ」。だって。

なんともまあ、イヤな言い方ですわ。ほんと失礼。「あなたみたいに」って。

仕方ないと言いつつ、しばらく文句は続いたのですが。

あなたみたいな人ってのは、相手が女性だったからか、事務員だったからかわからないけど、相手を見下したような、とてもイヤな言い方でした。

誰だってわかるでしょう、事務の人に文句を言っても順番が早くなることはない。それでもどうしても改善を求めたいなら、「こういう意見、苦情があることを管理をしている人に伝えてください」と言えばいいことです。

でもその男性は、相手が反論しないことをいいことに、怒りをぶちまけているだけの大人げない大人でした。いや、大人じゃないな。

文句を言っている途中で自分の名前が呼ばれたら、あ、俺だとか言いながら怒りもおさまったようですけど。

文句を言いたい気持ちもわかるし、こんなに待つならもう少しうまい予約時間の設定方法はないのか、ってのもわかる。でも仕方ないでしょう、総合病院てこんなもの。

でも、他人に対して上から目線でものを言うのはとても大人げない。

この人、会社でもうざがられているんじゃないかなあ、なんて思ってしまった。理屈っぽくて、イヤなヤツ、って。

ねえ、あなた友達いないでしょ、って聞きたくなった。

相手の事務員が屈強な体格の男性だったら、もしくはめっちゃ強面のおじさんだったら、おんなじように文句を言うのかな。同じように、見下したような言い方をするのかな。

それだったらある意味すごいと思うけれど、多分そうじゃないと思う。こういうヤツほど、強い人の前ではおとなしい。相手が自分より弱い立場だと思ったから強く出てるんだろうと思う。

会計を終えて外に出てきたら、その男性が駐輪場でバイクに乗るところだった。やたらとふかして、爆音立てて。やっぱりイヤなヤツだなあと思った。こんな虚勢を張る大人にはなりたくないものです。

苦情や文句を言いたい時も、もっと相手の立場を考えて、効果的に思いを伝える方法を考えたいですね。

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