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ウォームアップにアクリルLEDライトをサクッと作る
メキシコに渡航する前に、なんとなくメキシコっぽいものを試作してみたいと思い立ちました。手元にあるのは、以前別の目的で使用して、未使用のまま残ってしまった以下の材料です。
・透明アクリル板(5.5mm)
・MDF板(6mm)
何を作ろうかと考え、これにLEDテープを加えて、アクリルLEDライトにしてみたらどうかと考えました。参考にさせていただいたのは、次のYouTube動画です。
それでアクリル板に何を彫刻するかしばらく考えた挙句、出てきた結論は、メキシコ南部からパナマにかけて森林に生息すると言われている鳥「ケツァール」でした。
【語法】
ケツァールはアステカの主要言語だったナワトル語由来で、「大きく輝いた尾羽」[1]または「ケツァールの尾の雨覆羽」という意味である。語根の quetz は、「立つ」という意味で、羽を立てた状態を意味する。
【分布】
メキシコ南部からパナマにかけての山岳地帯の森林に生息している。
【特徴】
体長は35センチメートル程度だがオスは長い飾り羽をもち、これを含めると全長は90 - 120センチメートルにもなる。頭から背にかけて光沢のある濃緑色をしており、腹部が鮮やかな赤色である。
【文化】
古代アステカではケツァールは農耕神ケツァルコアトルの使いであり、ケツァールの羽毛を身につけることは最高位の聖職者と王だけに許された特権であった。手塚治虫が描いた『火の鳥』はこの鳥をモデルとしている。
また、土台の部分は中米でよく見かける「ピラミッド」を少しイメージして、カットしたMDF板を階段状に積み上げて製作することにしました。
まず、ケツァールの画像のフリー素材を探しました。たぶん写真でも大丈夫だと思いますが、それは将来的な挑戦課題ということにして、初挑戦ではイラストを用いることにしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856169943-0zrzHAtU3w.jpg)
この画像データをダウンロードします。私はjpg形式でダウンロードしましたが、たぶんpngや他のファイル形式でも構わないと思います。
これをIllustratorのアートボード上に配置し、大きさを利用可能なアクリル板のサイズに合わせてサイズ調整しました。その上で、画像のまわりにカット用のアウトラインを描きました。レーザーカッターを使うので、イラレのカラーモードはRGB、カット用アウトラインは赤(R:255、G:0、B:0)、太さは使用するレーザーカッターの仕様に合わせます(Hairlineとか、0.003ptとか)。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856221123-2rH7fcLEt8.jpg?width=1200)
出来上がったaiファイルを利用して、レーザーカッターにデータを送ります。小さなイラストを別途準備し、様々なパラメータ設定で、レーザー彫刻やカットの結果を事前にテストしておくとよいでしょう。
その上で本番となりますが、ここで注意したいのが、アクリル板を購入した際に表面と裏面に貼られている保護シートは剥がしておくべきか、そのままでやるべきかという点です。カットだけなら保護シートを貼った状態でカットしても問題はありませんが、彫刻もある場合は、表面はあらかじめ剥がした状態で出力してみるのがいいのではないかと思います。
私は今回、保護シートを剝がさずにカットと彫刻を行いましたが、彫刻した部分に残った保護シートをきれいに取り除くのに少し苦労しました。次回は、保護シートを剥がしてやってみたらどうなるか、結果を見てみたいと思います。
このアクリル板のレーザー加工の模様は、写真を撮っておくのを忘れていたのでお見せすることができません。お許し下さい。
続いて土台部分です。
![](https://assets.st-note.com/img/1721857513762-h1sTsaBX0L.jpg?width=1200)
これをシンプルに再現しようと思ったら、Tinkercadで横置きの三角柱を作るのがいちばん手っ取り早い。三角柱ですが、これをレーザー加工用SVGファイルとしてエクスポートします。
横置き三角柱のサイズはテキトーです。ただ、アクリル板を立てる「縦穴」と、LEDテープを入れる「横穴」は、アクリル板とLEDテープのサイズを実測してデザインしました(LEDテープは、アマゾンで注文した際に確認済み)。その2つだけは決めた上で、横置き三角柱の大きさは、幅120mm、奥行き80mm、高さ30mmと、切りのいい寸法で決めてしまいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856177858-lYbMOEYSE1.jpg?width=1200)
Tinkercadの2Dデータのエクスポートは、作業平面に接する面をアウトラインとしてSVGファイルを作成するというものです。従って、最初は底面が作業平面に接する状態でエクスポートし、次にこのシェイプを4mm押し下げて、同様のエクスポートを行います。高さは30mmなので、8段ぐらいになると思います。また、実際MDF板の厚さは6mmあるので、Tinkercadのイメージよりは若干急角度な階段になることが予想されます。(そのへんはテキトーなのでお許し下さい。)
続いて、エクスポートされたSVGファイルを全部イラレのアートボード上に配置します。今回はカットだけなので、アクリル板のところでも書いたカットのアウトライン設定条件をここでも適用します。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856187085-3eOyuWdDAx.jpg?width=1200)
ここで、ようやく「写真撮らねば!」と気付きました。下の写真がレーザーカットの様子です。MDF板のカットでカット線周辺がヤニで汚れるので、気になった私は、あらかじめマスキングテープで表面を保護しておくことにしました。(裏面にもヤニが出ます。気にならない程度ですが。)
![](https://assets.st-note.com/img/1721856414098-gbVgQj8m7t.jpg?width=1200)
カットだけでしたが、6分弱かかりました。使用したのはTrotec Speedy 400です。
無事積層用パーツが全部切り出せたので、次にこのパーツを順番に貼り合わせていきます。LEDテープを設置する面は、LEDを実際に置いた後で貼り合わせることにしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856463921-7qoF0n7GXC.jpg?width=1200)
貼り合わせの位置合わせに使いました
【余談】今回はMDF板で作ってみましたが、Tinkercadで最初に3Dデザインをやったということは、そもそも3Dプリントでも作れるということです。但し、階段状の造形を3Dプリントで作るには、最初からそういうデザインで考える必要があります。
LEDテープは、アマゾンで注文しました。デリバリーまでちょっと時間がかかったので、メキシコに出発する前に届くかどうかとハラハラしましたが、なんとか間に合いました。
で、このLEDテープを必要な長さでカットし、裏面のシールを剥がせば、土台の下の段の「横穴」に合わせて貼り付けることができました。あとは、土台の上の段と下の段を木工ボンドで貼り合わせるだけ。
完成! 結局、かかった費用はLEDテープの購入代金のみでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1721856483847-zYxQPUNLqk.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721856502813-3jpfjChQSJ.jpg?width=1200)
今回は初めてだったので、試行錯誤の部分もありました。出来上がったのを見ながら、また作ってみようかと既に思い始めている自分がいます。
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