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【こんなのいかがです?】点眼薬のサイズによって大きさを変更できるケース

先月末、白内障手術後3カ月間続けなければいけない点眼ルーティンを確実に行うためのケースを作った話をご紹介しましたが、本日はその続編です。

このケースの話をあるオンライン勉強会でご紹介したところ、勉強会をホストして下さった方から、モデリングをTinkercadを使って行ったのであれば、Tinkercadが元々有している「コードブロック(Codeblock)」という機能を用いれば、点眼薬のサイズに合わせてケースをすぐにカスタマイズできるとのご助言をいただきました。

確かに…。

このモデルの弱点は、私と同じ点眼薬3点セット(炎症抑制、抗菌、ステロイド)を確実に処方される長岡市の「や○○だ眼科」の患者さんには有効かもしれませんが、どこでも同じ点眼薬を処方される保証はありません。また、同じや○○だ眼科でも、経過観察の途中で点眼薬セットの内容の入れ替えがあり、別の点眼薬を処方されるという事態に直面しました。(幸い、新しい点眼薬もケースのサイズには取りあえずマッチしたので、今も使えていますが。)

前述の記事でもご紹介した通り、私は取りあえずはTinkercadの3Dデザインのリンクをnoteで共有し、必要あれば寸法を直接入力してリデザインしてほしいと書いたのですが、そこまでできる利用者さんは少ないかもしれません。また、リンクを貼ってnoteでアップしたあとで気付いたのですが、Tinkercadの「3Dデザイン」機能で点眼薬の寸法を入れ替えるだけでは、自動的にケース全体の大きさを変えられるわけではありません。

だったらコードブロック機能を使ってプログラミングをやってみるしかない―――そう思って、1週間ほどこのプログラミングと格闘しました。

多少苦労しましたが、取りあえずプログラム自体は出来上がりました。もう少しシンプルにできたら良かったのですが、冗長すぎるコードになっています。

「コードブロック」は、ブロックを足したらすぐにRunして、動作を確認できるので、3Dモデリングですがプログラミング的な反復試行(iteration)が可能です。

ただ、「3Dデザイン」と違って、わかりやすい「整列(Align)」や「移動(Shift)」のブロックがない、「グループ化」の際に対象シェイプを選んだりできない(その直前までに作られたシェイプがそのまま全部選択される)などの制約もあり、3Dデザインの際の造形プロセスをそのままなぞればプログラムが完成するというものでもないようです。

特に、下のケースと点眼薬格納エリアを「穴(Hole)」にして、ボックスから切り取って上のケースを作る工程は、3Dデザインほど単純ではありませんでした。(ここは、もっと違うやり方があったのかもしれませんが思い付かず、結果的に冗長すぎるプログラムになってしまったと思います。)

さらに、なんとか最後までプログラムを書き上げて、noteの記事でご紹介しようと思ったら、なんと!

Tinkercad Codeblockには、URLをシェアする機能がない!

いえ、あるのかもしれないけれど、とりあえずデフォルト設定ではシェア機能がありません。これが3Dデザインとコードブロックの最大の違いです。

従って、利用者に自分で寸法を入力し、自分でSTLファイルをエキスポートしてもらうことができません。

仕方ないので、もしこの記事にご興味を持たれて、「自分も欲しい」と思われた白内障手術後の患者さんは、コメント欄に3つの点眼薬の寸法とともに、メッセージを残して下さい。私の方で寸法入力して、出来上がったデザインでSTLファイルを作ってお送りするようにします。

Tinkercad Codeblockの、この部分に寸法入力するだけ(単位:mm)
せっかくだから、職場に新しく入ったBambu LabのA1 miniで出力してみた。
噂通りで強烈に印刷速度が速い。
スライサーはBambu Slicerを使用。感覚的にはPrusa Slicerに近い?
できた!積層痕も少なめで、よりきれいな造形

【9月26日追記】
ちなみに、私自身も、術後1カ月の定期検査の際に担当の先生から処方された点眼薬は、1つが今までのと種類が異なり、微妙にサイズが大きくてケースに収まらなくなってしまいました。いい機会だと思い、実際に寸法を入力し直してSTLファイルを作成し、出力したところ、ちゃんとサイズがフィットしたケースが出来上がったことを報告しておきます。

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