見出し画像

本場のトルティーリャ

実用

新ジャガもそれなりに美味しいが、ジャガイモはこれからが本番である。
で、実は一番旨いのは春から初夏にかけてで
ジャガイモのでんぷん質が糖化した段階のものである。
水分も程よく抜けて旨みが濃縮される感じで・・・
というワケで
ジャガイモの美味しい料理を一つ。
それはトルティーリャ(tortilla)。
日本ではスパニッシュオムレツと言われることが多い。
スペインでtortillaと言えばスパニッシュオムレツだが
中南米ではトウモロコシ粉の丸い薄焼きである。
誰かに「トルティーリャ食べよう♪」と言われたら
「どっちの?」と確認しようぞ。
さてそこで作り方を。
材料
卵5個
こぶし大のジャガイモ2個
こぶし大のタマネギ1個
ニンニク1欠け
オリーブオイル200~400ml
塩小さじ1

まず、深めのフライパンにオリーブオイルを入れて熱する。
卵はボウルに割り入れて良くほぐしておく。
ニンニクを一かけ薄切りに、タマネギをさいの目に切る。
オイルが熱くなってきたら、そこに塩を小さじ1杯入れて
切ったニンニクとタマネギを入れて混ぜる。
薄く色がついてきたら
そこに3ミリ程度の薄切りにしたジャガイモを入れる。
薄切りのジャガイモ同士がくっつかないようにゆっくり混ぜる。
揚げると言うより、油で煮る感じ。
ジャガイモに薄く色がついてきたら
網ジャクシでフライパンの中身をすくい上げて卵のボウルに入れる。
全部入れたらヘラで適当にジャガイモをつぶしながら混ぜると
卵が熱でとろとろになってくる。
フライパンのオリーブオイルを空けて
そこに卵のボウルの中身を入れて、フタをする。
弱火で5分ほど焼いたらひっくり返して裏返しにする、のだが
中身が大きいのでフライ返しでは崩れてしまう。
そこで、大きなお皿に中身をそのまま滑らせて載せて
中身の載ったお皿にフライパンをかぶせて
せーの!でお皿とフライパンを上下ひっくり返して焼いた側を上にする。
ここが見せ場ですぞ♪
知り合いのスペイン語の先生は
同じ大きさのフライパン2個を合わせてひっくり返すと言っていた。
ひっくり返したら、またフタをして弱火で5分ほど。
火を止めて余熱で3分ほど。
程よく焼けていれば食べられる。
固焼きでもふわふわでもお好みで。
経験ではタマネギを多めにすると甘く・柔らかめになる。

真冬の寒い中家路につくと「トルティーリャ食べたい」と声に出る。
初めて本で見たときは「こんなにアブラアブラしたものは無理!」
と思ったが、友人にすすめられて思い切って作ってみたら
ハイカロリーの割りにしつこくなく
食べると身体が温まって元気が出る料理だった。
ちなみに
中にベーコンやパセリなど色々入れるものもあるそうで
ここに紹介したものは基本的な
Tortilla de patata (ジャガイモのトルティーリャ)
というものだと。
一度、その友人(スペイン人)にごちそうしたら
スペインのトルティーリャの味がしたというから
この通りに作ると本場の味になるのだろう。
ちなみに
これは言わばスペインのおふくろの味で
ジャガイモと卵とタマネギは大体どこの家にもあるでしょう?
ということなのだと。
日本だったら
ご飯があればあとは海苔と佃煮、梅干しなんかでおにぎりができる
みたいな?
冷めても美味しいからお弁当にすることもあるそうで
いい匂いが出先で強烈に香りそう。

作り方はこの本で
「スペイン熱い食卓」おおつきちひろ著 文化出版局

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?