Get Back、グダグダの曲作り現場と圧巻のライブパフォーマンス、に於けるヨーコオノ
ビートルズを聴いていたのは、中学高校時代、今から40年も昔の話だ。だけど、その後もなんだかんだで、新作旧作の関連映画があれば観に行くし、ポールのコンサートに行った時には何故か涙が止まらなくなった。NHK FMの「ディスカバー ビートルズ(2020年4月〜2021年3月)」という番組は、毎週夢中になって聴いて、最高に楽しかった。
Get Backがいつ公開されるのか待っていた時は、Disneyで配信と言う事にがっかりしてしまったものの、結局、それも有りだったなと、パート1を見た時点で理解した。
当てもなくダラダラと練習しているのを見るのは、結構キツい。音楽制作自体に造詣が深ければまだしも、そこまで詳しくなくて英語も分からなければ面白いものではないだろう。私は、1回1日分、30分程度ずつ、集中力が続く範囲で観るのがやっとだった。
これだけの尺で、配信にしたのは正解で、資料としての価値が高い。曲や歌詞の制作過程、メンバー同士の会話など、興味深い。見たい人は見る。劇場では、ライブ部分がリマスター、IMAX映像として公開されると発表された。これは幅広いオーディエンスが楽しめることは間違いない。見逃せません。
さて、リハーサル中、何が目に付くって、ジョンの真横にいつもいるオノ・ヨーコだ。はっきり言って何の用事もないのに、とにかくいつもいる。
私には、ジョンがそう望んだから、と見えた。あそこにずっといるのは、かなり苦痛だったはず。愛するジョンのお仕事見学?月一回くらいなら楽しめるんでしょうが、連日、つきっきり。しかも真横で。
明らかに暇を持て余し、様々な暇潰しグッズを持ち込んでいるのが分かる。書類だか手紙だかバサバサと、果ては編み物まで。
この時のヨーコさんの気持ちが、自分の体験にものすごく通じるものがある。子供を公園に連れて行って遊ばせていたあの頃!いつ終わるとも知れぬ子供の遊びに付き合って、少し離れた所で見ていた時。
多分、ジョンは自分の仕事中に、ヨーコさんが自分の知らない所で知らない事をするのが許せなかったんじゃないかな。それを束縛という。それも愛ゆえと受け入れ、常に寄り添うヨーコさん。
そして、他のメンバー3人とスタッフも受け入れていた。家族の出入りは基本、自由だった感はあった。インドにもみんなで行ったり、家族ぐるみの付き合いは日常。
ヨーコさんの見せ場も実はありました。独特の奇声によるセッションへの参加。ちゃんとセッションとして盛り上がっているのが救いと感じた。
パート3の後半は、紆余曲折を経て開催されたルーフトップコンサート。
これは顛末を知っていてもハラハラドキドキ、演奏からも目も耳も離せない、身動きすらできなくなるぐらい引き込まれて、やっぱりほんの少し泣けてくる。
毎回、ビートルズ映画では泣いている記録更新だ。
写真は大阪梅田のステラ・マッカートニーのポップアップストア。とても買えないので写真だけ。
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