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死語の世界:図書カード

古い図書館と聞いて、何を思い浮かべますか?
私の脳裏に浮かんだのは、沢山引き出しのついたあの棚。
思い浮かべるだけで、なんだかワクワクしてきます。

カードをパラパラめくりながら、本のタイトルや著者名を流し見していきます。
あった!って時の「やった!」というちょっとしたときめき。
どう見てもお目当ての本がないと確認した時の落胆。
お目当てはないけど、こっちも良さげ、という本はキープ。

一方、本の裏表紙裏(え?裏の裏であってる?)には、借りた人の名前が書いてある図書カードが入った小さい封筒みたいなのが貼ってあった。

たまに、あの本読んでたねと、学校図書館などで言われたりするやつ。
お気に入りの本を何度も借りて、自分の名前が何度も書いてあるのをちょっと自慢げに見たりした。

図書館がコンピュータ管理になった今となっては、これらは死語として葬られました。
見たこともないという人も増えたことだろう。
断然、今の方が便利なのはいうまでもない。
なにしろ、図書館まで行かなくても検索できちゃう。

だけどさ、あの棚、小さい長い引き出し、あれってなんだか良いよね。
世界中の図書館が、あれを一斉に捨てたんだろうね?
どこかにあの棚の墓場があったのだろうか。

古い図書館のイメージの中にあった棚。
その名はカードインデックス棚だ。


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