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脳みそが凍るよ

過去にロシアを旅行したことがある。
11月の3週目。たったの3泊4日。
東京育ちの私が旅行するのにはぎりぎりな季節だった。

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ハバロフスクの気温はマイナス10度近く。
私の中での一番温かい恰好をしていても凍える寒さ。
あと1週間旅程をずらしていたらまともに歩けなかったかもしれない。

英語がほとんど通じない街だったし、
日本人を見かけることもまずない。
地元のマーケットへ向かい、あーだこーだと大声でしゃべっていた。

帽子をかぶらず耳当てだけをしていた私に
帽子屋さんのおじさんが話しかける。
もちろん何を言っているかわからない。
一緒にいた友達はおしゃれにベレー帽をかぶっていたが、
正直、-10度のロシアでそれは防寒とは呼べなかった。
もちろん帽子屋さんのおじさんなのだから買わせたいのだろう。

ただ何を言っているかが帰りの飛行機で判明する。
小さなハバロフスクの空港内。
成田行きの飛行機を待つ人しかない。
パートナーがロシア人で、日本人の人のカップルたち。
ビジネスっぽい人たち。
現地の人っぽい人たち。
20代の女子2人がわちゃわちゃ観光しています。
なんて雰囲気の人は私たち以外にはいなかった。

日本人のお兄さんに話しかけられる。
何しにハバロフスクに来たんですか?
こんな寒いし、何にもないのに、、、

そのお兄さんはシベリアで研究をしているらしく
そこに住んでいる日本人は彼1人だけらしい。
その彼と一緒に飛行機を待つロシアのおじさまは
先週の狩りで熊を捕まえたと自慢げに写真を見せてくれた。

そのお兄さんはロシアあるあるを教えてくれたり
ロシアでの過ごし方を教えてくれたけど
私たちが出会ったのは日本行きの飛行機を待つ空港。
できれば行きに出会いたかったな。

そんなお兄さんから教えてもらった1つの情報がある。
ロシア人は帽子を被らないと脳みそが凍ると思っている。

あ!帽子屋さんのおじさんに指をさされてなんか言われたんです。
それは脳みそが凍るって脅されてたんだよ。

今の今までそんな話を信じていたけど
ふと思い出すとおかしくなってしまう。
あのお兄さんはまだシベリアで研究をしているのかな。

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