エンジェルグラス「天使の草」の精油
こんにちは。
私が大好きな精油のひとつに「アンジェリカ」という精油があるのですが、
このアンジェリカと言う植物は、別名を「天使のハーブ」と言います。
その天使のハーブから採取された「天使のしずく」がアンジェリカ精油です。
セリ科の植物で和名(中医学)では「当帰(トウキ)」と言います。
当帰は漢方の生薬として汎用され、血を補うと同時に血の巡りを良くして体を温める作用がありますので、血液循環と関わりが深い婦人科系のトラブルを改善する漢方薬に主に処方されています。
そのためアンジェリカ精油にもこのような女性特有の症状を改善する手助けが期待されます。
ビジュアルはどっしりとした多年草で、草丈は2メートルほどにも成長し、大きな塊根を持ちます。精油はこの塊根から採取しますので、正式精油名としては「アンジェリカ・ルート(根)」と言います。
精油として採取する際は2年以上経っていない若い根を蒸留します。
アンジェリカは甘いハーブ調の香りなのですが、そこにほんのりとペッパー系のトップノートが感じられる芳香です。
2年以上経つ大人の根から採取する精油にはそのトップノートが殆ど感じられず(または皆無)精油の香りに全く深みが出ません。
アンジェリカはキリスト教と密接に関わっていたとされています。
大天使ミカエルの日である5月8日に最初の花を咲かせると言われ、そのため魔除けや悪霊払いのために使われたと言い伝えられています。
また伝説によれば、疫病の特効薬として天使の夢に出てきた、とも言われ、学名のarchangelicaは「天使」の意味を持ちます。
サトルアロマセラピーでは「天使の力をより感じさせてくれる」と言われ、
粘り強く頑張りをきかせたい時や、諦めず再び挑戦したい時に強く背中を押してくれる精油・・・なのだと思います。
塊根から採れる精油ですので、五行の性質としては当然「土」であると言いたいところですが、「火」のような性質も持ちます。
ガブリエル・モージェイはその著書の中で「アンジェリカは土の影響を受ける植物であるため、その力の源は大地である」としています。
特にしっかりとしたグラウンディングが必要な人にはもってこいの精油で、
五行分析による宿命鑑定の中に「土」の質が皆無の私には必要不可欠な精油であり、もっと言えば「火」の質も皆無なのでこのアンジェリカがどれほどに自分にとって有難い精油かが昔から解っていました。
持って生まれたものの中に足りないものを無意識に欲する欲求と言うのは、想像をはるかに超える渇望感となります。
初めてアンジェリカの香りを吸い込んだ時、「生き返ったような高揚感」がありました。これはオーバーでもなんでもなく。
他にも「土」や「火」の性質や五行分類を成す精油はいくつもあるのですが、私にとって感覚的に最も体と心が欲している精油がアンジェリカでした。最初の一呼吸でその全てを理解できた、と言いましょうか。
不思議な感覚でした。
以来、常に傍らにあり、疲れた時や落ち込んだ時、エネルギー切れの時などにまずアンジェリカ。(高価な精油ですので当然芳香を楽しむだけに留めています)心から自然の恵みに感謝です。
■アンジェリカ水
ワイン(シャルトルーズ酒、ベネディクティーヌ酒など)に漬けて蒸留したもので、ロンドンで悪疫が大流行した1665年には王室の処方薬のひとつになりました。アンジェリカの有用性は昔から知られているところであり、考えられる全ての病気を治す力がある、とも。毒下しや感染症の特効薬とされていました。
茎と根を砂糖漬けしたものはお菓子としたも有名ですが(アンゼリカ)これを空腹時に食べると感染症予防・冷えたお腹を温めて落ち着かせる作用があるという事です。
精油はどんなものでもそうですが、深呼吸して香りを胸いっぱいに吸い込むことで呼吸が深くなり、過剰に高揚した精神を落ち着かせます。その香りが自分のメンタルや体調にピッタリ合った時と言うのは、医療エビデンスだけでは語れない効用や恩恵がもたらされるものです。
まずはいろいろな香りを嗅いでみることがアロマセラピーの第一歩です。
その中から今の自分にぴったりの一本を見つけてみてください。
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