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精油百花 #24ローズ・オットー

◆ローズの基本プロファイル

【学名】Rosa damascena
【科名】バラ科
【精油抽出部位】花
【芳香】濃厚なフローラル調、深く甘い、ほのかな渋み
【ノート】ミドル~ベース
【性質】涼・湿
【五行】火
【原産地】ヨーロッパ、西アジア
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【化学組成】シトロネロール、ネロール、ゲラニオール、ネラール、リナロール、オイゲノール、酢酸ゲラニルなど
【作用】抗うつ、抗炎症、鎮痙、消毒、抗ウィルス、収斂、催淫、浄化、瘢痕形成、通経、止血、鎮静、緩下、子宮強壮、催胆
【安全性】妊娠中の使用をなるべく避ける

ブルガリアのカザンリク地方で、17世紀の終わりにローズオイルの生産が確立された。今でもブルガリアのローズが最高品質とみなされている。
バラの花からは「精油」「コンクリート」「アブソリュート」と三種類の製品が得られる。精油は全花の水蒸気蒸留によって得られ、コンクリートは葉と花の溶剤抽出によって得られ、コンクリートから更なる抽出を行うとアブソリュートになる。
約4000㌔の花から1㌔ほどのローズ精油が抽出される(そのうち1/3は初めの蒸留から、2/3は蒸留水を再蒸留して得られる)

《東洋医学的視点》
涼性と湿性が熱や炎症を清め、身体の陰気を補う助けとなる。
感染による炎症症状と不安や落ち込みに良いとされる。
肝熱を冷まし調整する働き➡イライラや緊張、頭痛、便秘を引き起こす肝熱のうっ結に適する。
胆汁の流れを改善する助けとなる。
吐き気を鎮め、胆嚢炎を改善する助けにもなる。
気滞と「瘀血(おけつ)」による月経不順と月経痛にも役立つ。
「心」を穏やかに強壮する➡感情の中枢である「神」に働きかける。
「心」を鎮静させ支える。
心陰を補い、幸福感を取り戻す助けとなる。
神経過敏によるイライラや不眠、動悸に効果的。

◆ローズ・オットータイプのパーソナリティ
女性の優しさを体現し、完璧さを具現化したような人柄。

◆サトルアロマセラピー
伝統的に「愛のハーブ」として知られているのがローズ。
慈愛の力は心の傷を癒す作用となって表れる。
愛の中枢であるハートチャクラの至高のオイル。
悲しみによって閉じてしまったハートチャクラを開く助けとなる。
その穏やかな催淫作用は、性的関係をスピリチュアルなものへと高める。

◆ブレンディング
スィートオレンジ、カモミール、クラリセージ、サンダルウッド、ゼラニウム、パルマローザ、ベルガモット、ラベンダー

◆特記
スキンケアとして、皮膚軟化作用に優れる。
最も複雑な精油のひとつで、300以上の化学分子から成り、その多くが解っていない。
そして数ある精油の中で最も多様な効果があるとされる。
臨床研究では、胃腸を潰瘍から保護する働きがある事が記されている。
ローズ×メリッサのブレンドは、帯状疱疹・単純疱疹に対して効果があると確認されている。
月経過多にはサイプレスとゼラニウムを足したブレンドが効果的。

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