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精油百花 #29タイム

◆タイムの基本プロファイル

【学名】Thymus vulgaris
【科名】シソ科
【精油抽出部位】葉と花穂
【芳香】温かいハーブ調、甘みと辛味のあるグリーンの香り
【ノート】トップ~ミドル
【性質】熱・燥
【五行】水・金
【原産地】ヨーロッパ地中海沿岸地方
【抽出方法】水蒸気蒸留法
【化学組成】αーツヨン、αーテルピネン、αーピネン、シメン、リナロール、ボルネオール、チモール、カルバクロールなど
【作用】抗菌、抗感染、強心、強壮、去痰、駆虫、血圧上昇、抗リウマチ、殺菌、刺激、抗寄生虫
【安全性】二歳以下の子供に使用しない事。過敏性肌・皮膚に損傷のある人は使用しない事。希釈濃度は1%以下にすること。妊娠中は使用を控える。

タイムには300種以上の種類がある。
うち、最も一般的なのはガーデンタイム、コモンタイムと呼ばれる種類。
ローマ時代の兵士はタイムを浸したお風呂に入って戦意を高めた。
中世、十字軍の遠征に出かける騎士のスカーフには、タイムの小枝が縫い込まれ、聖ヒルデガルトはタイムを疫病・麻痺・ハンセン病・シラミに対し処方していたと言われる。
そして裁判官や王が公の場に出る時は病気から身を守るためにタイムの入った花束を持ち歩いたと言う。
タイム精油はクローブ・レモン・カモミール精油と共に、第一次世界大戦まで病院の抗感染剤、消毒剤として使用されてきた。
➡黄熱病の病原菌を死滅させることが出来るとされた。
➡石灰酸に比べて7倍の効果がある。

《東洋医学的視点》
熱性が最も強い➡体の陽気を増す強い強壮作用。
肺・心・腎の機能と神経系を支える。
心陽を補う。(心血管系統)➡毛細血管の強壮(貧血・脱毛)
肺を強壮して失望感を一掃させた後、腎を活性化させて勢力を増す。
気を増大させ肺を刺激し温め、風寒を払う。
心の気を強壮し心臓の鼓動を強め、循環を良くする。

◆タイムタイプのパーソナリティ
*全般的に男性的なイメージの精油のため、パーソナリティが男性描写となる。
自然に親しみ暮らす屈強な男性のようなイメージ。健やかで明晰な心を持つ肉体派でよく働く。

◆サトルアロマセラピー
エネルギーを高め、意気消沈から回復する作用。
深いレベルに働きかけ、士気を取り戻させてくれる。
不屈の魂と肉体に活力を吹き込んでくれる。
夢見がちで現実離れしている、或いは体の健康を害してまでもスピリチュアルな世界に入り込んでいるいる人には非常に有効。

◆ブレンディング
カモミール、シダーウッド、ジュニパー、ティートリー、ベルガモット、マンダリン、レモン、ローズマリー

◆特記
特に疲れている人、うつ状態の人、無気力な人に対して有効に作用する。
病気回復期に役立ち、食欲を増進させる。
お腹の張りを和らげる➡腹部のガスを緩和する。
あらゆる感染症に良い作用がある。
頭皮に対するトニック剤にもなる。
脳細胞を活性化して、記憶力と集中力を向上させる助けとなる。

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