自分を励ます言葉を集める

昨日、私の長年の「課題」について書いた。

正直、カミングアウトするまで葛藤があった。でも、私の体験が誰かの役に立つのであれば、公言する勇気にも価値があると考えている。

親子問題を抱える当人にとって苦しいのは、出口のないトンネルを歩き続ける辛さだ。時に自分を叱咤激励し、時にとてつもない悲しみに襲われてしまう。そしていつも行きつく所は「自分さえ我慢すれば」という自罰感情だ。非常に不毛なのだ。エネルギーを消耗する。

だからこそ、自分を励ますことばを私は探すようにしている。本日ご紹介したいのはこちら：

「アロハスピリッツとは自分自身の心の調和を保つとともに、人や自然に対して優しさやいとおしみをもって接する精神」

悩みのさなかに陥ると、人はどうしても狭い世界の中で苦しんでしまう。そんなとき、少し視野を広げて自然を見つめてみる。と同時に自分の心を客観視する。自分の心に対して優しくしてあげる。そんなメッセージを私はこの文章から受け取った。

「（ハワイの人たちは）どこに行っても心底から笑顔で迎えてくれて、出会った喜びを素直に表現してくれる」

しんどさの中に浸かってしまうと、喜びが遠ざかってしまいがち。自分を苦しめる対象者ばかりを見ることはやめて、応援してくれる人たちを探す。すぐ目の前に、心の底から笑顔を見せてくれる人はいるはず。それを見落としてはいけないと私は思う。

（「アロハスピリッツを感じて」定保英弥・帝国ホテル社長、日本経済新聞２０２２年９月２５日）