チャレンジのこと
日経新聞の月曜夕刊で、最近は声優の池澤春菜さんが連載なさっている。実はコラムを読むまで池澤さんのことは知らず。調べたら、作家・池澤夏樹氏のお嬢さんであった。
春菜さんの文章はとても読みやすく、いろいろな気づきが与えられる。お写真を拝見すると華奢で美しい女性という印象。でも文章からは、髪の毛をカラフルに染めた経験や様々な国での体験などをされていることがわかる。なかなかのチャレンジャーなのだ。
6月20日の文章には、まさにその「チャレンジ」に関することが綴られていた。次のことばがとても心に残った:
「わたしにとって幸せなのは、チャレンジできること。自分を幸せにするために、エネルギッシュに前向きに楽天的に能動的に動いていくこと。」
そうなのだ。人は誰もが自分らしく生きる権利があるし、それが許されているはず。世間体や様々なしがらみで自分を縛り付けてしまうということは、自分の本心に噓をつくことになってしまう。せっかく生まれてきたのに、それで心を不幸にしても良いのだろうかと私も思う。
池澤さんは、自身にチャレンジを許したことにより、「だから今幸せだし、今までだって幸せだったし、今後も幸せにしてみせる」と力強く書いている。
他者に幸せを制限されるようなことがあってはならない。自分の人生、自分の幸せは、自分が選び取っていくものなのだ。
(日本経済新聞夕刊2022年6月20日月曜日)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?