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2024.04.06

怒涛の慣らし保育1週目が終わり、倒れるように眠り、土曜日の朝、わたしは終わりの見えない書類の山に埋もれている。

着任して1時間で入園式、事前データも満足に確認できていない状況での年度始まり。
姉妹園からの異動とはいえ、ナニモワカラナイ…状態。

転職さんと新卒さんとクラスを組むことになった。
新入園、10名。
全員が家庭からきた子ども達。
1歳児クラスとはいえ低月齢児が大半、まだまだみんな赤ちゃんだ。

職員が最低限しか確保されておらず、担任業務にプラスして事務員や看護師がいれば担当してくれることも自分たちで行う。
系列といえ細々やり方やシフト体制も異なる。

脳内パンク状態のなか、ふと、祖母に電話をかけた。
いつぶりだろうか。
祖母はケアマネージャーとして人生の最期に寄り添う仕事をしていたひとだ。
わたしは人生の始まりに寄り添う仕事。
すこし畑はちがうけど、仕事のことを話しやすい存在。

わたしはちゃんと頑張れているのかな。
いつもみんなより足りなくて、自信もなくて。

そう弱音をもらしたら、

あやちゃんはすごく頑張っているよ。
頑張りすぎるくらいで苦しくなっちゃうんだろうけど、楽しい範囲で頑張っていけたらいいんだよ。
子ども達の成長だってそうでしょ?

大丈夫。

真面目で優しくて一生懸命で、あやちゃんに出会えた子ども達はとっても幸運で幸せだね。

と言ってくれて、嬉しくて安心して、涙がポロポロ出た。

神様じゃないから皆は助けられないけど、手の届く範囲であやちゃんが子ども達にできることをしてあげられたらそれで十分だから、とも。

いつでも遊びに来たらいいんだよ。
またどこかにお出かけもしようね。
ほんとうにいつだって待ってるからね。

ありがとう、おばあちゃん。
わたしおばあちゃんの孫に生まれて幸せだよ。

祖母は詩吟と卓球の習い事をいまも続けていて、最近はハンドベルも挑戦しているらしい。
最初は何を演奏しているかもわからない状況だったけど、だんだん形になってきてね、まあ音楽はみんなが楽しく参加できるのがいちばんだよね、と。

身体に気をつけてね、と通話を終えた。

いつか恋人にも会ってほしい。
わたしが選んだひとはとても素敵なひとだから。

長生きしてね。
大好きだよ。

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