【ラノベレビュー 9】 『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』
こんにちは、Kanon です。今回は…
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』についての感想記事です。
あらすじ
こんな人におすすめ
小気味いい会話のテンポが好きな人
学園ラブコメが好きな人
ツンデレヒロインが好きな人
いつもと違うお約束展開を求めている人
感想
全体的に物語の進むテンポがいい
おそらく短編で書かれていた物語を、書籍化にあたって直したんだろうな…?
と思いながら読んでいたら、あとがきにてやっぱりそうであったことが判明!
そうだろうなと思ったんですよね。
その根拠は、物語のテンポがすごくよかったからで、ストーリーの途中途中に差し込まれているような政近を生徒会役員へ勧誘するような描写が若干浮いているような気がしたからです。
"若干浮いている"というのは語弊を生むかと思うのですが…
メインのテーマは、"デレを隠すためにロシア語で話すアーリャさんだけど実は全部筒抜け!"というところのはずで、その太い幹に枝のように生えているエピソードというのが政近の生徒会への勧誘という風に読み取っていました。
ですがあくまでこの枝は太い幹から派生したものなので、物語全体の調和を乱すものではないです!
なので、これから読むという人もストーリがぶれる心配なく読み進められると思います。
政近がアーリャさんにニーソを穿かせるシーン
トラックに水たまりの水をかけられ、ニーソを濡らされてしまったアーリャさん。
ニーソを穿き替えようと政近の隣で脱ぎ始めるのですが、その姿からとっさに目をそらすものの動揺を隠せない政近。
そんな政近をからかおうと、自分にニーソを穿かせるようにお願いするアーリャ。
政近は迷ったものの、「合意の上ならセーフ!」と脳内会議を完結させ、実際にアーリャにニーソを穿かせるものの、いざ男に穿かされると、太ももにつたわる手の感触に耐え切れなくなり、とっさに政近の顎に蹴りを入れますw
顎を粉砕され倒れこむ政近。
さすがに心配したアーリャさんは政近に駆け寄ります。
そして政近はアーリャさんが近寄ってきたタイミングで、推理ドラマのダイイングメッセージを書くシーンさながら、床に指を這わせ、こう動かします。
「ピンク」
これに羞恥が最高潮に達したアーリャさんは、ロシア語で「信っじらんない!バカ!死んじゃえ!!」と吐き捨てて教室を出ていく。
というのが一連の流れとしてあるのですが、このシーン、アーリャさんの可愛さ・理不尽さ、そして政近のボケとフルコンボで私を刺激しました(笑)
アーリャさんが助けを求めるシーン
才色兼備で、普段から毅然としているアーリャさんが、どうにもならない状況に陥り、虚空に「助けて…」とつぶやくシーンがあります。
そのつぶやきを陰ながら聞いていた政近は、アーリャさんを助けるために動きます。
このシーン、二つの意味でとてもいいシーンだと思いました。
第一に、普段強気なアーリャさんが弱みを見せるシーン。
第二に、女の子が助けを求めていることを知り、さっそうと現れて助けていく政近。
そう、この作品はアーリャさんはもちろん可愛いのですが、政近もとてもかっこいいのです。
とあるの上条さんみたいに表立って誰かを助けるということはしないのですが、陰ながら誰かを助けるというタイプなのですが、これが優しさや正義の押し売りではなく、さりげない優しさに映るのでとても魅力的な男キャラに仕上がっていると思います。
総評
先に述べたように、物語の本筋のテーマは "デレを隠すためにロシア語で話すアーリャさんだけど実は全部筒抜け!" だと思うのですが、"生徒会"という組織に関わるストーリーも多く、物語を続けていくためのゴールとして生徒会のテーマがあるんだろうなと思いました。
また生徒会に関わる中でアーリャさんの過去や政近の過去も語られており、2人の過去をお互いは知らないものの、2人が一緒にいる理由はそれぞれの過去の経験が根拠になっていて、2人でなければこの物語は成立しないんだな、という状況が出来上がっています。
次巻では、"生徒会長を目指すアーリャさんと、それを助ける政近"という構図で物語が進むのかな?
早く続きが読みたい!!
と思える1巻でした。
以上、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』 感想 レビュー ネタバレでした。
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