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涙のROCK断捨離 番外編      2020年 上半期 オヤジが参った若いアーティスト 10選 1/5

日頃は「涙のROCK断捨離」のために古いロックばかりを聴いている50過ぎのオヤジが、今年の春・夏でたまたま耳にして、「こりゃあ凄いや」と唸った若い才能をピックアップしました。
(順位はありません。単に10選です。)
すでに誰もが知るレベルで有名だろうという方は外しました。
新人だと思ったら実はキャリアを積んだ方だった、ということはありました。私が知らなかっただけです。スイマセン。
今年以前に知ってはいたけれど、今年になって改めて凄いと思った方は入れています。この年になると、忘れていたりもするので・・・。
というように、あまり厳格な選定基準ではありませんので、どうか悪しからず。異論などあるかと思いますが、逆に「こういう人いるよ」と教えてもらえたら嬉しいです。
オヤジなので、新しい曲をきっかけにして、古い曲を思い出したりしています。聴いて欲しいアーティストは太字にします。そちらにも関心を持ってもらえたら嬉しいです。


1.RINA SAWAYAMA 「STFU!」

この曲の動画は必見です。強烈なインパクトがあります。
芸術性を持って既存の価値観を大胆に破壊する女性アーティストというと、グレース・ジョーンズ、ビヨーク、レディ・ガガ、ビリーアイリッシュなどが浮かびますが、RINA SAWAYAMAには彼女たちに並ぶほどの可能性を感じます。
今年の春、最も繰り返し聴いたアーティストかもしれません。
曲中、笑い声がメロディに溶ける部分は、背筋が寒くなるほどの衝撃が走りました。
後になって、ホワイト・ストライプス「ICKY THUMP」の「ラララ・・・」という部分を思い出しました。
いろいろ超越したアーティストです。
アルバム「SAWAYAMA」は、他にも注目曲がたくさん収録されています。
「Dynasty」「XS」など、是非、他の曲も聴いて欲しいです。
イマドキの淡白な日本の若い世代とは、表現のスタイルが違う気はしますが、世界ではこちらが主流でしょう。
日本で受けるとしたら、海外で認められて人気が逆輸入される形かもしれません。というか、そもそも活動の拠点はイギリスのようですね。


2.藤井風 「風よ」

アルバム「HELP EVER HURT」は、日本の音楽史に残る名盤なのではないかと感じました。
曲良し、歌詞良し、演奏良し、歌声良し、アレンジも良くて、アーティストのルックスまで良いのですから、たまりません。
突然変異的にスターが生まれたというよりも、もう日本の音楽レベル全体が上がっちゃってるの?という感じで、オヤジ世代は羨望するしかありません。
サザンを聴いて「この人たちはモータウンが好きなんだろうな」とか、ミスチルを聴いて「エルビス・コステロが好きに違いない」と思ってしまうような、影響モロ分かりなモデルが見えません。
沢山の音楽を洋の東西を問わずに聴いてきて、ちゃんと消化して自分の血肉にしたうえでオリジナルな表現としているようです。
逆に言えば、そんなに革新性を感じるわけではありませんし、世の中の音楽のイイトコドリとも取れてしまいます。でも、ちゃんと他とは違うオリジナリティを感じます。
こういうイキッたところが無く、自然体でバランス感覚があるのはかっこいいなぁ。日本の音楽もここまで来たか、という感慨があります。
アルバム全ての曲がお薦めですが、ピアノのイントロからAメロのメロディが美しく、昔のムード歌謡やフォーク・ソングっぽさのある、地味目なこの曲をあえてピック・アップしました。
おそらく、「何なんW」「もうええわ」あたりが話題になりそうですが、他の曲も全部イイと言っておきます。
アラン・トゥーサンさんとか、カーティス・メイフィールドR・ケリー、他にもいわゆるフリーソウル系のアーティストが浮かびますが、ちょっと思い出したのは、ジャップス・ギャップスという、つのだ☆ひろさんが短期間だけ組んでいた日本のファンク・バンド。
音楽のジャンルは全く違っていますが、あの時代、日本標準を塗り替えたバンドでした。(CD化されていない幻の名バンドです。)メロウな曲が良かったんですよ。
あと、ちょっとジャンル違いでは、ベル・アンド・セバスチャンあたりは、このアーティストのファンの人には聴いてみて欲しいです。


続きます。


Top Photo by Juja Han