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T'S BAR 105夜 DURAN DURAN

THANK YOU  /  DURAN RURAN

80年代を代表するバンドのひとつですね。
楽曲はもちろん、ルックスも、ファッションも、トータル・パッケージで完成されていて、他のニュー・ロマンティック系のバンドと比べても、メジャー感が群を抜いていました。

アーケイディアやパワー・ステイションといった、別プロジェクトでの活動もクオリティが高く、ビジュアル重視のアイドル・バンドとは違うことを音楽で証明していました。

90年代に入るとヒット曲に恵まれなくなりますが、実はけっこう真面目に続いているバンドです。

個人的に気に入って良く聴いていたのが、この「Thank You」です。
80年代を最先端の音楽で駆け抜けた彼らが、90年代に入った頃、これまでの活動をリセットするように、自分たちのルーツ・ミュージックをカバーして制作したアルバムです。

スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ルーリード、エルヴィス・コステロなどなど、選ばれたアーティストも曲も非常に興味深いですし、タイプの異なるアーティストをカバーしながら、見事に自分たちらしくアレンジしています。
このアレンジが気に入らなかったのか、原曲が好きな年配の評論家たちには受け入れられなかったようですが、私は気に入りました。

デュラン・デュランを評価していながら、彼らのアルバムで一番聴いているのが、このカバー・アルバムだというのは申し訳ない気もしますが、このアルバムは時代を超えて聴けると思うのです。