見出し画像

T'S BAR 108夜 ULTORAVOX

Viena  /  ULTORAVOX

70年代末にデビューしたときから、とても気になるバンドでした。
ブライアン・イーノとスティーヴ・リリーホワイトがプロデュースしたということもありましたし、ポスト・パンクの流れとしては正統派な気もしました。
ただ、エレクトロを大きく取り入れてパンク色が薄まっていったサード・アルバム「システム・オブ・ロマンス」あたりで、いわゆるニューロマンチックな感じに方向性が変化してきます。
そして、その次に発売されたのが、このアルバム。4作目の「ヴィエナ」です。

このアルバムでは、それまでリーダーだったジョン・フォックスさんが抜けて、ミッジ・ユーロさん(「バンドエイド」などの音楽イベントを企画したりして、音楽以外でも有名になりました)が入るのですが、これは売れました。
ジョン・フォックスさん好きな私としては少々複雑でしたが、仕方ありません。

日本でも「ニュー・ヨーロピアンズ」という曲がテレビCMに採用されたりして、お茶の間でもよく耳にするようになります。

基本的には、ピコピコサウンドではなく、ロックのバンド編成をベースに、リズム・ボックスやシンセの音を取り入れて、トレンドの雰囲気を作り出している感じです。
当時は、これがカッコ良かったのです。

このアルバムの聴きどころは、やはり「ニュー・ヨーロピアンズ」と「ヴィエナ」です。
正直なところ、今聴くならこの2曲だけでいいや、という感じ。
今聴き直していて、昔感じていたほどにはグッときていないのが意外でもあり、残念でもあり・・・。期待しすぎたかなー。