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T's BAR 77夜 BEEGEES

Spirits Having Flown / BEEGEES

自分たちの音楽を時代のトレンドに合わせて変化させるというのは、日和見で尊敬できないと感じる人はいるかもしれません。
でも、長く活動するアーティストの多くは、トレンドを上手く取り入れてスタイルを変化させています。
産業ロックの流行に合わせることで、それまでパッとしなかったバンドが大ヒットを生んだという例も、少し前に触れてきました。

アーティストがスタイルを変えるほどの音楽トレンドとしては、ディスコ音楽というのも挙げられます。
そしてその代表格は、ビージーズでしょう。
映画「サタデーナイト・フィーバー」は大ヒットして、サントラも売れました。ビージーズは、この映画の主要曲を歌っていましたので、ここで急激に評価が高まりました。

デビュー時は、サマー・オブ・ラブなソフト・ロックという感じで、「マサチューセッツ」や「若葉の頃」など、ヒットも出してはいました。
でも、ディスコ・ミュージックへの転身は、彼らの人生を変えるほどの大成功をもたらしました。

「サタデーナイト・フィーバー」の熱が冷めきらないタイミングで出されたこのアルバムは売れました。ビージーズ名義の作品としては、一番売れたのではないでしょうか。

ディスコ・ミュージックというと、今の耳には古さを感じて気恥ずかしくなりがちですが、ビージーズの場合はデビュー時からの持ち前であるハイトーンとコーラスの美しさから、今でも十分に聴けます。

初期の名曲は別格ですが、実はディスコ期のビージーズも好きなのです。
イケイケで脂の乗り切った良盤です。