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T'S BAR 80夜 ELTON JOHN

Goodbye Yellow Brick Road / ELTON JOHN

ビリー・ジョエルさんからピアノ・マンつながりで、エルトン・ジョンさんです。
ソングライターとしてもポップ・スターとしても超一流で、商業的な成功も名声も手に入れた大スターです。

中学生の頃の私は、彼の音楽を、優等生的でロック・スピリットに欠けると勝手に誤解していました。
当時は、映画「ロケット・マン」で描かれていたような彼自身の苦悩など知る由もなく、海外のアーティストを紹介する記事や映像から、軽薄で商業的なミュージシャンというような印象を受けてしまったのです。

でも、そんな印象とは裏腹に、実際はかなり気に入っていました。
特にこの2枚組は、本当にレコードが擦り切れるほど聴きました。

プログレ好きの私は、良い曲が入っているかどうかだけでなく、アルバム全体を作品として評価したい気持ちがあるのですが、このアルバムは、そんな私にもハマりました。
冒頭の壮麗なキーボードから、バラエティに富んだ名曲がずらりと並ぶ1時間は、ひとつの物語を巡るコンセプト・アルバムのように感じられたのです。

改めて聴いても、楽曲も演奏も歌唱も、古さを感じるどころか、新鮮な感動を覚えるほどです。

エルトン・ジョンさんは長い活動期間のそれぞれでヒット曲を出しているので、ベスト盤で聴きたくなるのですが、このアルバムだけは別です。
彼のベスト・ワークとして、丸ごと堪能したいアルバムです。