Sejima Saki 瀬島咲希

日本での約6年の社会人生活を経て、現在コペンハーゲンを拠点にidentity desi…

Sejima Saki 瀬島咲希

日本での約6年の社会人生活を経て、現在コペンハーゲンを拠点にidentity desinerとして活動中。 identityを異文化理解の視点から考えるPodcastを運営、 記事へのお問い合わせはInstagramのDMまでお願いいたします!

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私のnoteを読んでくださる皆さまへ

初めまして。瀬島咲希と申します。 私のnoteに興味を持ってくださり、ありがとうございます。 この文章を書いている現在、2024年2月、私はデンマークはコペンハーゲンを拠点に活動しています。 約6年間東京で社会人生活を送った後、ずっと心の中であたためていた海外移住をするという決断に至りました。決断と言っても大それたことではなく、ふと湧いた「あ、今かも」という気持ちが背中を押してくれたような気がします。 行き先として選んだのは、これも以前から興味があった街。デザインに関係

    • コペンハーゲンのデザイン会社、朝9時からオープントーク

      Morgenbooster Storytelling in Identity Design Time: April 24, 2024 9:00 – 10:00 コペンハーゲンのデザインファームのウェブサイトを見ていたら、このようなイベントを見つけた。 こうした第一線で活躍するデザイン会社がオープントークをしてくれる機会が多々ある(無料で、しかも朝早くから)のは、大変ありがたい。 今回お話を聞いたのは、1508というデザインコンサルティング会社だ。実際に訪れたオフィスは、

      • 近くて遠いデンマークと日本、ヤンテの掟

        この記事でも書いたように、私はデンマークと日本の間には、何か共通するものがあると感じていた。デザインの融和性だけでない、もっと、何か深いところで、通ずるものがあるのかも、と直感的に思っていた。 まだその答えを見つける旅の途中ではあるが、一つ面白い側面があったので、共有したい。 デンマークには「ヤンテの掟(おきて)」と呼ばれる教えがあるらしい。作家のアクセル・サンデムーセが1933年に書いた小説「A Fugitive Crosses His Tracks」の中に出てくる10

        • コペンハーゲンから、新年度書簡

          「落ち込む事もあるけれど、私この街が好きです」 先日観たジブリ作品・魔女の宅急便で魔女のキキが言ったフレーズだ。何度も観たことがある映画だが、今こんなにも共感できる言葉はない。笑 住む場所に困っていると親切な人に助けられ、自分にできることが見つかり意気揚々。かと思えば魔力という名のモチベーションが湧かず落ち込む日々。それでも頑張ろうと腰を上げるのは、誰かのために頑張りたいと思う時。おまけにこの作品のモデルはスウェーデンの首都ストックホルムだと言われており(諸説あり)、作品の

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          【インタビュー】大里みずきさん:地域を面白がり、デザインする

          私の中にあるブランディングの定義は「なりたい姿の形づくり」ですが、そこに「ありのままの良さ」が必須のスパイスだと教えてくれた人がいます。 福岡県嘉麻市熊ヶ畑を舞台に、地域の出来事や人々の日常をありのままに発信するインスタグラム「くまがはた」です。私がいつも投稿を楽しみに待っているアカウントです。 現在、「地域を自分たちで面白がること≒自治力」というテーマのもと、出身地である熊ヶ畑地域のデザイン(ブランディング)に携わっているのが、運営者の一人、大里みずきさんです。 元々

          【インタビュー】大里みずきさん:地域を面白がり、デザインする

          違和感で再認識した自分

          私はこれまで、「違和感」という言葉自体には余りポジティブなイメージを持っていなかった。 一方で私がよく聞くvoicyパーソナリティのフランス在住大畑典子さんは、何かの回で「違和感を大切にすることの大切さ」について仰っており、以前参加したYL Projectsさん主催のイベントでお話を聞いた、IWAKANというマガジンは「世の中の当たり前に違和感を問いかける」ことをビジョンに掲げている。 そして現在の私は「違和感を大切にすること」がまわり巡って自分にプラスに働いていることに

          違和感で再認識した自分

          Danish Coffee Festivalで見たクラフトマンシップ

          コペンハーゲン近郊で開催されるイベントがないか探していると、Danish Coffee Festivalというものをみつけた。 有名なバリスタ達のパフォーマンスが見られるだけでなく、有名なカフェがブースを出し、コーヒーの購入や試飲ができるらしい。早速チケット(120dkk=約2500円)を購入し、メトロとバスを乗り継いで会場に向かった。 会場に入るとコーヒーマグを一つ持つよう促された。これを使って、試飲ができるらしい。カフェが出している各ブースもすでに盛り上がっていた。(

          Danish Coffee Festivalで見たクラフトマンシップ

          コペンハーゲン市のごみ分別のデザイン

          この記事シリーズでは、私がデンマークで見つけた「生活の近くにあるデザイン」を紹介する。 ただ見つけたものを紹介するだけでは味気ないので、私なりの見る基準を設けてみたい。 ①は私が普段のデザイン業務で意識していること、②と③は私が考える、なんとなく今後デザインで大切になることを加えた。 「ごみ分別のデザイン」 私はコペンハーゲンに来てから、ごみを分別するときに迷わないことに気づいた。路上、一般家庭、公共施設にあるごみ箱が全て同じデザインロゴに統一されているのだ。おまけに

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          即興コメディーの体験クラスに行った

          コペンハーゲンに来てすぐ、Improv comedyの体験クラスに行った。Imrov comedyとは「即興コメディー」で、日本の漫才に近いスタイルだが、完全アドリブで観客の前でパフォーマンスを披露するものだ。 私が行ったImprov comedy Copenhagenのサイト 私にとってコメディーは全く未知の世界だ。体験クラスに行ったのも、現地でのコネクションづくりのために勧めてもらったので、割と軽い気持ちで行くことを決めた。しかし、事前に彼らのステージを観に行き、その

          即興コメディーの体験クラスに行った

          幸せの国でも変わらない私の幸せ

          私がデンマークに来た目的は、この記事でも書いたように、社会とデザインの近さを見るためだ。 一方でこの国は「世界幸福度ランキング」の上位常連国でもあり、改めてどのようなランキング調査なのか調べてみた。 「世界の幸福度」は広義で、持続可能な社会を目指すことを前提とした、国と個人間の透明性や安全性を主観的に示す数値だとざっくり理解した。ちなみに調査上の質問内容も欧米の一般的な価値観に基づいており、欧米諸国が上位となる傾向が強いと指摘されているらしい。 果たして、このランキング

          幸せの国でも変わらない私の幸せ

          日本語カフェで出会ったおじさま

          私はコペンハーゲンに来てから家を探し始めたので、その間の宿をどうするか迷っていた。ウェブサイトを見ると「最初の1〜2週間は民泊などに宿泊し、家探しをする」人が多いようだ。 この家探しを含め、「情報収集」についてはまた別の記事で書いてみたいと思うが、そんな中私が定期的に訪れていたプラットフォームの一つが、デンマーク日本人会のFacebookグループだった。「シェアハウスを探しています」と投稿すると、ある日本人の学生さんから、メッセージが届いた。休暇中空ける部屋を貸します、とい

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          コペンハーゲンを選んだ理由

          なぜデンマーク・コペンハーゲンを選んだのかとよく聞かれる。答えはシンプルで、人生で一度住んでみたい街だったからだ。 初めてコペンハーゲンを訪れたのは、8年前。大学時代に短期留学していたアメリカから帰国する際、北欧に住む家族を訪ねるために日本へ東回りで帰った。 当時の自分は就活を控え、とにかく様々な新しい経験をしたいと思っていた。特にものを書く仕事やエディトリアルデザインに関心があった。北欧デザインにはあまり興味はなかった(笑) 初めてコペンハーゲンの街を訪れたとき、まち

          コペンハーゲンを選んだ理由