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Stable Diffusionで生成できる画像ってどのサイズまで印刷可能なの?(実物出力してます)

Xに投稿した内容のより詳しいものです。

Stable Diffusionで生成できる画像ってどのサイズまで印刷可能なの?(実物出力してます)→即答するとB2サイズ(A2より少し大きい)

写真やイラスト界隈で一般的に言われているのが以下の数値です
A2 4800万画素(48メガピクセル) 8000x6000pix相当
A3 2400万画素(24メガピクセル) 6000x4000pix相当
A4 1200万画素(12メガピクセル) 4000x3000pix相当
A5 600万画素 (6メガピクセル) 3000x2000pix相当

KINGprintersさんより参照

Stable Diffusionで生成できる画像に関して
512x768 のハイレゾ2倍→1024x1536はA6サイズが数値上の印刷可能サイズです。
ちなみに2023年4月の展示(#サンキュールデコ)では2048x1536 (768x1024のハイレゾ2倍)の 生成画像をB2サイズで制作しました。B2サイズはA2より大きいです。もちろんこれでは解像度が足りないのでadobeのスーパー解像度で2倍の4096x3072にしました。正確にはB2サイズにトリミングしたので4096x2926で印刷依頼をかけています。B1でもギリギリ行けるかもという回答をもらっていたのですが展示スペースの問題で諦めました。なので体感ですがStable Diffusionの1枚絵で生成した画像の印刷耐久度はB1がMAXかと思われます。

(本来求めている趣旨と異なりますがInpaintOnlyなどで余白をどんどん埋めて解像度を上げていけば際限なくいけます。)

展示したB2サイズ

ちょっと待って!
4096x3072ってA4サイズじゃん!なんでB2行けるの??

ちなみに真面目に数値上の解像度でA1以上の画質を求めると
A1 9600万画素
A0 19200万画素(現行のカメラでも1億画素が最高なのにそれを遥かに超えてきます)
もうお分かりかと思いますが、どのサイズをどの距離で見せるかが大事なので、手にとる出版物以上の大きさに関しては数値上の解像度はそんなに必要ないという事になります。
AI画像ではありませんが過去の写真展示でB0変形というサイズも出力したことがあります。

印刷所からの回答では「解像度的には120dpi程度あった方が良いかと思いますが99dpiでも印刷は可能です」との事。
つまり一般的な300dpiで〇〇ピクセルないとダメという事ではないんですね。大きいサイズでの印刷なら行けるんです。

過去にiPhone6の広告で「iphoneで撮影」という大きな広告ポスターが街頭に貼られていたと思います。iPhone6は800万画素でした。街頭に貼られていたポスターサイズはB0の3枚分くらいだったかと思います。「iphoneで撮影」で検索すれば該当画像が見れるのでチェックしてみて下さい。
つまり800万画素でも許容範囲ということなんです。
ということはハイレゾしてadobeのスーパー解像度で2倍した4096x3072ならA4対応→1200万画素相当なのでiphoneで撮影したものと同等の広告印刷ができるって事になります!!

なんでA4なら4000x3000pix必要と言われるの?
コンビニに売っている雑誌は手にとって20〜30cmの間隔で観ます。そのサイズだと業界標準の適正な解像度が必要になります。300〜350dpiで2400万画素ですね!細かい描写も鮮明に表現されます。
現在のカメラは2400万画素あたりが主流のラインナップですね。ハイアマチュアや高い解像度を求められる広告カメラマンは4000万画素以上のカメラで撮影することが多いです。なのでこの業界標準の解像度は小型出版物を制作する際に必要な基準数値になります。

A2以上のサイズになると30cmよりも引いた距離で見ることが多くなります。特に街で見かける広告は1.5〜2m以上離れてみる前提で制作されています。近づいてみれば解像度は粗くぼんやりしている事がほとんどですね。大きいサイズの印刷物を制作する場合はどの位置から観てもらうかを考えて解像度を決定する事になります。しかし、現在の技術的にはアート作品以外はそれほど大きな解像度は必要とされないので2400万画素のカメラで撮影されたものであれば大抵はクリアすることができます。

そして本題のAI画像ですが
最初に述べたように、展示作品のような近い距離で観る条件のものだとB2が限界だと思います。
看板など高い位置で広告として使うのであれば、どこで観てもらうかによりますが現在のAI生成技術でも可能ではあります。
じゃ、もうなんでも行けるんだね?!となりそうですが、その中間のラインを求めるクライアントは割と多いです。
90x180cmクラスを至近距離で見せたい!
このサイズだと現在のAI生成技術では難しいサイズ感になり、何かしら妥協は必要になって行きます。

脳死で業界標準の解像度を突きつけられて話を終わらせるのではなく、最終アウトプットがどういう形になるのかを聞き取りしながら制作を進めると良いと思います。

私も相談乗れますのですお気軽にDMください。
以上、AI画像の解像度に関してでした。

dpiの話してませんでしたがAI生成標準は72dpiでして、この話するとまた長くなるので、案件で困ってたら案内しますという事で。
X(Twitter)
https://twitter.com/samoHKP


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