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保護犬を家族に迎えるという選択〜迎え入れた日〜

今回は保護犬を自宅に迎え入れた体験をまとめていきたいと思います。

日程決定♪

2020.12.30に

お見合い&トライアルの日程を預かりさんとしましていよいよ対面当日

ドキドキが止まりません。

もうすでにどんな子なのか?というよりも

我が家のこと、家族のことを

ワンちゃんが 

我々家族を気に入ってくれるか?

というものに変わっていました。

不思議です。

以前は私たち人間が「選んでいた」のですが・・・

気づいたら本気でそういった心境でした。

ドキドキワクワク 迎え入れ♫

約束の時間に預かりさんが遠路はるばる連れてきてくれました。

ヴ〜〜〜〜〜  わんわんわんわん!!

すごいブっとい声が外から・・・

むっちゃ吠えてる・・・  ガーン・・・ 心配・・・

と思っていたら、静かになって1分後

ピンポンがなり恐る恐る出てみると出てみると・・・

預かりさんが連れてきてくれた♪
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こんなかわいらしすぎる4ヶ月の子犬ちゃん 

吠えていたのは、この子ではなくお散歩中の近所の大型犬

見慣れない子犬がいる!!と大はしゃぎだったそうです笑

おかげですでにグッタリ・・・大丈夫か・・・

と思っていたのも束の間 

すぐに元気に家族や建物をクンクンして回りはじめます。

心配した息子と娘にもものすごい愛嬌で尻尾フリフリ♪

一番ビビっていたのは私でした。。。

家に上がってきて、ひとしきりこの子の説明を受けました。

去勢済みなこと
子供なので何でも噛んじゃうこと 
壊しちゃうこと 
何でも食べちゃって死んじゃうかもしれないこと
トイレがまだできないこと
全部これから学ぶこと
よく眠ること
ササミのフリカケが大好きっぽいこと
お腹をさすると喜ぶこと
この子はすぐに慣れるという予想
足がライオンみたいなのでちょっと大きい犬になる事
絶対に脱走防止策を怠って、もう一度迷子犬、野良犬にしてはいけないこと

その他、良いこと 悪いこと 全部とても丁寧にお話ししてくれました。

もちろん 譲渡後の登録手続きの方法や医療費やペット保険の話いろいろ丁寧に。

預かりさんと保護団体さんの情熱と誠意と愛情をとても感じました。

私たち家族もその情熱と誠意に応えるように真剣に話を聞きました。

そして散歩のレクチャーをしていただき、野犬は運動神経がすごいこと 
散歩中の安全は保護者がしっかり確保すること

そして、この子の兄弟のこと
お母さんのこと

一番は「お母さん」のこと 40歳を手前にして涙が溢れてきました。
※別記事にまとめました。お時間ありましたら読んでください。(>人<;)


家に戻り手続きの話を聞いているうちに

彼は隅っこで眠ってしまいました。

預かりさんから
「今日からトライアルしてもらいますので、お名前つけてあげて下さい♪」

「一緒に暮らすと決まったら、登録とか予防接種とか、すぐしてあげて下さいね」

と言われました。

この時、我々に預かりさんも信用しようと努力して頂いた感じがしました。

預かりさんは、コリシが寝ている間にひっそりと我が家を後にしました。

預かってもらってからこの日まで一緒に暮らして頂いた預かりさんも、胸を締め付けられる想いだろうと察しました。

この活動がボランティアさんに支えられているなんて・・・

こんなにすごいこと・・・

預かりさんは、施設から引き出した犬猫ちゃんを里親さんが見つかるまでの間、自宅に預かりお世話をしてくださっているすごい存在でした。時には、20匹自宅にいることもあるそうです。

そして、トライアルするも不適格の応募者もいること、残念ながら、トライアル家庭から、飼えないという判断をされる場合もあるということもあるらしいです。

私は知らなかった。

ビスコあらため「コリシ」と名付けました。

ラグビーワールドカップ2019で世界一に輝いた
家族で大好きな南アフリカ代表のキャプテン シア・コリシさんからいただきました。とてもプレーも人格も仲間からの信頼も素晴らしい方なので、記事もリンクを貼っておきますので良かったら見てみて下さい。
https://rugby-rp.com/2019/11/02/worldcup/43429


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譲渡前のトライアル一週間が始まりました。

トライアル開始

年末であったことも手伝って、

次の日には動物病院へ連れて行って

健康診断に狂犬病予防接種、畜犬登録に行っていました。

この子のためにできることって夢中で・・・ アレもないコレもない

こんなのが喜ぶんじゃないか? 

ご飯食べてくれるかな・・・

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心配でした・・・しかし、もっと心配だったのはコリシだったと思います。

10分ほどこぼれたのをつまみ

最後は大量の食べ慣れたふりかけで食べてくれました♫

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大晦日に家族で散歩に出かけました。尻尾を下げて不安を表しながらも、たくさん犬たちに顔を上げて挨拶しました。沢山家族で抱っこしたり、ボールを取り合ったりしました。沢山手からおやつを食べてくれました。臆病ながらも妻がキッチンに立つと・・・

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ごはんをまつまでになりました。  

お正月なのでずっと家族でいられました。

私たちは必死に、コリシの家族になりたい一心で接しました。

息子や娘(小学生)も一生懸命遊び、触れ合い、目線を同じにして過ごしました。一生懸命、成功したトイレも失敗したオシッコも片付けました。

てんやわんやの中 身振り手振り、犬振、日本語で一生懸命接しました。
気づけばトイレを覚えてくれました。

4日目に娘が私にこういいました。

「コリシ、、、、帰っちゃうの?・・・」 むねがしめつけられました。

家族でしっかり話し合いました。

コリシのこと 

将来のこと 

コリシの兄弟のこと

コリシのお母さんのこと 

動画で見せてもらった殺処分(ガス殺)のこと

心はみなひとつでした。

素晴らしい環境ではないけど

家族を増やしコリシと人生を一緒にやって生きたい。

彼の人生をみていたい。

人間のわがままかもしれない わからない 

「犬を飼いたい」という気持ちはその頃にはゼロになっていました。

あったのは 

コリシさえ良ければ、家族になってほしい・・・という不思議な気持ち

可愛いから一緒にいたい    違う 

かわいそうだから一緒にいてあげたい   違う

わからない 

彼の親となって ここで良いなら安心して過ごしてほしい。

コレかもしれない

我が家にとって、「トライアル」とは、

その子がお利口さんかどうかを見るものでなく、家族で暮らせるのか彼のテストをするのではなく

私たちが彼に寄り添い「家族」だと思える人間か

でした。

そして決心。 「家族になりたい」と


現在は、彼がうちに居てくれて8ヶ月が経ちました。

毎日散歩に行きます。雨の日も風の日も。雨の日は無理に行かなくても良いらしい。でも毎日行ってます。

えらいとかしんどいとかそういう問題じゃないことに気づく。
犬を連れて歩くステータスでもない。

コリシとコミュニケーションをとって歩く幸せを感じる。日々進む関係。

散歩に行きたいのは私でした。

家族で行けるところは少し減ります。

でも平気でした。彼と一緒に行けるところは山ほどあります♪探すのも楽しい。

夜遊びはしなくなりました。早く帰って彼に会いたい。尻尾をブンブン振って喜んでくれます。

たまに噛まれます。

彼は本気を出せば私の肉を食いちぎったり、骨を砕くことは簡単だとおもいます。

でも彼はしません。

おかぁさんが教えてくれていたんだとおもいます。

キャンプにも一緒に行きます。

自然の中で、山に帰ってしまいそうです。

でも、家族を認識し、そばにいてくれます。暴れたり、逃げようとしたりしません。

彼と過ごすキャンプは最高です。

一緒に焚き火を見たり、肉を食べたり、虫を追いかけたり、川を泳いだり

彼がなにが楽しいことなのかはわかりません。でも子供と一緒だと思っています。いろいろな経験をしていろいろな人や犬、動物たちと関わって感性豊かになってほしいです。

病気もします。

落ちてるものを食べて腹を下したり、草むらで遊んで虫に食われたり、かぶれたり、元気が無くなってシュンとしたり。ハゲができたり・・・

病院に連れて行きます。

高いです。

でも保険に入っています♫

ペットの医療費は予防接種やノミダニ予防は出ませんが治療費は請求すればもらえます。

年間3万円くらい払いましたが、安いものです♫

入ることを強くお勧めします。


そして8ヶ月経った8月 一歳になりました。もうすぐ大人です。

家族なんで当然ですが、誕生日は推定ですが、

当日はとても嬉しかったです。

スペアリブを焼きました。

猛烈に喜んでかぶりついてくれました。

仕事で疲れて帰ると、ドアの音を聞きつけて必ず玄関まで迎えに来てくれます。そして、喜んでくれます。

ご飯を食べていると、隣でずっとオスワリして・・・何かあげたくなります。

大事なものを咥えて走る事があります。家具を噛んでしまうこともあります。

ダメなことは少しずつ覚えていきます。

お風呂は嫌いみたいですが、我慢して入ってくれます。

乾かすのが大変ですが、その時間も楽しめます。


家族がいるところに必ずいるようになりました。

息子たちのことは友達だと思っているようで、犬同士のように遊びます。

前足と口で遊ぶので少し痛い時もあるみたいです。ケンカになることもあります。

でも傷つけたりはしたことはお互いに、今のところありません。

それを見ているのも親として楽しいです。


私は何も知りませんでした。

犬と一緒に暮らすということを

彼がくる前に、勉強したつもりでした。家族と話したつもりでした。
知っていることも多々あるつもりでした。

しかし、私は彼のことを何も知りませんでした。

犬というくくりで検索したことは吹き飛びました。

全て彼が教えてくれます。

何を考えているのか 困っているのか 嬉しいのか

我々と何も変わらない 

お互いに学び 成長していく存在であるということ

そして・・・

保護犬たちが里親が見つからないとどうなるのか

私は1ミリも知りませんでした。

ペットショップのワンちゃんたちが売れないとどうなるのか・・・

ペットショップに来る犬を産んだお母さんはどうしているのか・・・

商用目的のワンチャンがどんなにいるのか どうなるのか

知っているのは言葉だけ

小さな命を家族に迎え入れると 犬が教えてくれました。

知ったつもりではありませんが、命の重さを少し知る事ができました。

そして軽く扱われている命があることも知りました。

人間の都合で仕方なく・・・取り上げられる命がまだまだあること

日本は動物愛護の後進国だという事実すら・・・


保護犬を迎えるまでと迎えてから学び続けています。

今日も隣で「おやつちょうだい♫」という顔をしてこちらを見ている子がいます笑

どうか一匹でも多くの保護犬、ねこ、その他動物たちが幸せに暮らせるように願っています。

保護団体の皆様の信じられないほどの努力と時間と経費がかかるでしょう。

すごいことをされているのです。時には自宅(普通の家庭)に20匹も預かることもあるらしいです。それぞれの幸せまで導くだけだとおっしゃってました。

でも、苦労や愚痴、そんなことは一切口にされませんでした。

ただただ、幸せを願って

一匹一匹の命を本当に大切にしている。


私は何も知りませんでした。。。

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