笑ってサヨナラ

2023.3.22

大学卒業しました。


まともに学校に通えたのは1年生の1年間だけで、コロナが始まって以降は何時もどこか宙ぶらりんな学生生活だった気がします。

この4年間で自分は何を手にして、何を諦めたのか振り返っておこうと思い、今これを書いています。



2019年、大学1年

奇跡的な補欠繰り上げ合格で第1志望の大学に合格しました。
静かで落ち着いていて、自分に合う大学だったと思います。

新歓を経て超体育会系の吹奏楽部に入部します。
結果的に1年間で退部に至るのですが、スタンドで運動部の応援がしたいという夢は叶いました。

大学生になってここまで上下関係の厳しい環境に身を置くことになるとは思ってもみませんでしたが、こんな世界もあるんだ〜程度に良い経験が積めました。

入部して半年経った頃くらいから、自分がこの部活を最後まで続けられないことは薄々気づいていましたが、今になって思えばこの時期が1番大学生らしい大学生だったと思います。

朝6時に浜辺で整列をして起床確認をした静岡での夏合宿は忘れません。

テストが終わった頃に部活の先輩と付き合い始めます。

会う場所はいつも決まっていて、上野公園を一緒に何周も何周も歩きました。

短い交際期間でしたがとても幸せでした。

先輩の運転する車で流れていた曲を聴くと今でもその柔軟剤の匂いが目と鼻の先まで帰ってきます。


2020年、大学2年

自粛生活が始まります。

この頃からでしょうか、深夜ラジオを聞き始めます。
布団にくるまって聞くラジオが好きでした。
隔離必須な世界で唯一人の体温を感じられる場所でした。

深夜ラジオの世界に入り込めば入り込むほど元々狭かった交友関係が更に狭まってゆきそうになります。
でも、それと同時に、ラジオの放送時間が終わると無性に誰かと会って話したくなり、その矛盾がとても寂しかったのを覚えています。

この時期、日中家ですることが何も無いので今まで聴いてこなかった音楽をひたすら聴いたり、お笑いを見たり、本を読んだりして過ごしていました。

70~90年代の音楽やファッションに興味を持ち始めたのはこの頃です。

今の自分の感性や好みはこの自粛期間に育まれたものだと思います。

自粛や人との別れによって一旦ゼロになった私の物差しがまた違う方向に向かい始めた年でした。

2021年、大学3年

この頃からリモート授業がむしろ当たり前になってきます。

法学部に在籍していたこともあり、法律事務所でバイトを始めます。
ここでは自分の常識のなさと無力さを痛感するばかりでした。

ただ、大学の授業だけでは絶対に学ぶことの出来ない法の領域まで学ぶことが出来たのは良い経験だったと思います。

さぁ、冬が近づくに連れて就活モードに突入します。


2022年、大学4年

リクルートスーツを着てコント「就活」が始まります。

2021年末から2022年の5月頃までの約半年間、なぜだか上手く息が出来ない日々でした。

就活だけが要因では無く、仲の良かった友達と距離が出来たこともそのひとつだと思います。
友達って入れ替わるものなのでしょうか。
まだ今の私には答えが分かりません。

電車の中で不意に涙が溢れることもありました。

「降る星の数数えたら泣くのに飽きたろう」

この歌詞がそんな私の心にいつだって寄り添ってくれました。


卒業旅行は高校からの友人と北海道に行きました。

芯が強く、心の優しい人です。

3日間楽しかった。

思い出すと春からも頑張れそうな気がするよ。


そんなこんなで東京での4年が過ぎ、昨日卒業を迎えました。

この4年間で良くも悪くも自分のキャパを知ったと思います。
環境の変化について行くのが苦手なこと。
大勢の人といるのがしんどいこと。
思いの伝え方が中々分からないこと。
誰にでも愛想良く振る舞えないこと。

でもそんな時にいつも支えてくれる音楽やお笑いを知ることが出来たのもこの大学生活でした。
好きなものが有り余るほど出来ました。
これらはきっとこの先の人生でも私を助けてくれる存在になると思います。



春です。
くるりの「さよならストレンジャー」を永遠リピートする季節です。
4年前とは何もかもが様変わりしました。
好きだったラジオ番組もこの春の改編で最終回を迎えます。

笑ってサヨナラな今日この頃。


春から私は東京から遠く離れた東北の向こう側に行きますが、どうにか楽しくやっていこうと思います。

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