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ピンチをチャンスに|2021→2022レギュレーション変更延期が生んだもの2

こんにちは、皆さん在宅勤務、自宅待機中でしょうか?
私も不要不急な外出はせず。夜はマリオカートをやっています。

さて、前回3月19日に発表された「F1 2021年レギュレーション一年延期」について、今どのような課題が発生しているのか?を書き出してみました。

前回のおさらい

1、今年までのマシンは現レギュレーション=莫大なコストをかけて作られたマシンの最終形態である
多額のコストをかけて開発したマシンをほぼ走らせることなく捨てることは、参戦している企業にとってありえないことですよね。
2、グランプリ開幕数が減ることで収入が減る=チームへの分配金が減る?
無駄な投資をしたうえで、収入が減ってしまう。当然そんなビジネスは継続できないですよね。
3、世界経済への打撃
世界経済への打撃がある中、競争にお金を使えない。使わないと勝てない。勝てないとやる意味がない。。。

こんな状況が起こっています。
そして、そもそもレギュレーション変更自体の目的が「F1のサスティナビリティー」=継続性だったので。一体どうしたものかと。

前回を呼んでいない方は↓↓↓

そこで出した結論が「レギュレーションの延期」でした。
では何が変わって、何が変わらなかったのかを見てみましょう。

1、2021年は今年のモデル2020年型のシャシーを使用する

最も分かりやすいのがこれ。パワーユニット、ギヤボックス、ホイールハブおよび様々なサスペンション部品、ラジエターと冷却系の部品、また特定の空力領域の部品を含むシャシーを2020年モデルから開発を凍結する。

これによって、本来であれば2021年に向けた新たな開発にお金を回さなくて良くなる。

2、 予算上限の適用自体は延期しない。2021年から実施

今回の決定の肝はこちら。2020年中は現行マシンを開発しながらも、レギュレーショんが変わる来シーズンのマシン開発にリソースが使われる。一方で使って良い予算にキャップがかかるのは2021年から。
結果的に来年いかにお金を使えるかで今後の勢力図が決まる可能性すらあった。
コスト上限の制定をマシンレギュレーション変更の1年前にずらせたことはこの状況で参戦しているチームがお金を使えないようにしたという意味で本当に効いていると思う。

3、2020年中に2022年レギュレーションのための空力開発を行うことの禁止

それでも開発自体を止めることは難しいと判断した結果、追加で出されたのがこちら。
全チームの風洞にカメラを設置。2022年モデルの空力実験が行われないように監視されるようです。

恐らく、初めはとにかく、コロナによるF1へのダメージを最小限に食い止め、参戦チームの離脱を防ぐ。という目的から何が出来るかを考えたはずです。
だけど、対処するだけではなくて、そもそもやろうとしていたことが腹落ちしているからこそ。この機会にどんな変更が出来るだろうか。
他の課題も解決できないだろうか?
という思考が働いたのだと思います。

結果的に2022年新レギュレーション時の各チームの差を極力埋める方向に働くという。まさに雨降って地固まるですよね。

存続や存在意義、運営方法など色々に言われてるF1ですが、この決定を見てまだまだ大丈夫だと思わされました。

この混乱のさなか。
「マクラーレンのみパワーユニットの変更のためモノコック変更」

「来年から禁止されるはずだった、メルセデスが生み出したテクノロジーDASの今年からの禁止が決定」などいろいろありますが
この2つについても、今後考察してみようと思います。

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