【ワーホリ日記】フラットの苦い思い出〜NZのおうちと私〜

さめ

2024年8月8日 05:06

こんにちは。ニュージーランドでワーホリ中のさめです。

先日3ヶ月暮らしたフラットを退去したのですが、残念ながら後味の悪いものとなってしまいました。
同種のトラブルを防ぐため記録として残したいと思います。

※身バレ/住所バレ防止のため一部の情報をぼかして書きます。

0. 何があったか

主に「契約事項や重要事項の認識のすれ違い・不伝達」「生活感覚の違い」に起因するトラブルが複数ありました。
最終的にはボンド(敷金)が根拠の無い理由で1週間分返金されませんでした。

1. 入居前

以前記事で言及した気がするのですが、私はnzdaisukiという日本人向けコミュニティサイトで見つけたflatに住んでいました。

しかし、これは前入居者(日本人)による代理投稿。更に、そのタイミングでオーナーが帰国しており、直接連絡が取れませんでした。(NZ出身の方や永住権保持者ではなく、オーナー自身も一種のtemporary visaでNZに来ている方でした)

元々先約の人がいたのですが、私が「仕事によるが2月までいる予定」と前入居者経由でオーナーに伝えたところ、長期滞在を優先したいオーナーの意向で住めることになりました。とはいえ、本当に住めるのか確認が取れたのがこの1-2週間後に私が催促してからでした。

それからオーナーと直接会うアポを取り、合意事項を確認したのですが、契約書を交わしませんでした。要は口約束です。
オーナーはその理由について何か言ってましたが私の英語力が低く聞き取れませんでした……(理解するまで聞き返すべきでしたし、メモ書き程度でも良いので無理やり書き残すべきでした)
やはりこれが後々一番のトラブルの原因になってしまいました。

2. 入居直後

試しに部屋の鍵を閉めたところ、あまりにも立て付けが悪く出られなくなりました。前入居者から開け閉めにコツがいるとは聞いていましたが、実際にはこのように閉めてしまうと出られなくなるレベルだったので「部屋の鍵はかけないもの」として運用されていました。

私の部屋は鍵がかからないと構造上誰でも入れてしまったため、常に窃盗等セキュリティ上の懸念と隣り合わせで暮らすことになりました。
治安も非常に悪いエリアでは無いものの決して良いところではなかったため、大変怖かったです。(どうして3ヶ月1度も被害に遭わずに済んだのか本当に分からない)

前入居者がこのことに言及していなかったのは、本人の退去までのセキュリティ上の問題もあるとは思いますが、それ以上にオーナー曰くよく夜まで遊び歩いている人だったようなので、おそらくそこまで気にしていなかったのだろうとは思います。相手が日本人だろうと簡単に信用するのはよくないですね。

また、古い家なので冬にもかかわらず虫が発生しやすく、酷い時にはリュックに入れた食料を持ち込んだだけでアリが群がる状態でした。更にはトコジラミと思しきものまで発生しており、皮膚に不調をきたしました。

その他、事前にリネン類/布団類は用意するよう言われていたのでまだしも、ヒーターも自己調達なのは言われておらず、極寒の中死ぬかと思いながら最初数日は過ごしていました。(とはいえ、この時はまだオーナーとの関係性が良かったのでオーナー所有のヒーターを借りられましたが……)

3. 生活感覚の違いからオーナーと不仲になる

それでも、最初の頃は他のflatmateも含め一緒に食事に行くなどかなり仲良く過ごしていました。

しかし、オーナーがかなり神経質な方で、様々な面で度々注意されました。
実際私が忘れていることも多く、それに関しては私に非があるので申し訳ない限りなのですが、一方でどうしても納得のいかないことで注意を受けることもあり、どうしたら良いのか本当に分からなくなりました……。

これは私のメンタルの弱さが悪いのですが、このようなことがあると私はかなり精神的に落ち込んでしまって逆に物事を上手く進められなくなる節があり、その結果余計色々なことを忘れてまたさらに注意される、という悪循環が生まれました。家に帰ると精神的なしんどさが襲ってくるようになるレベルに達してしまいました。

その一方でオーナーは平気で自分が使った生理用品や下着をその辺りに放置したり、お風呂に大量発生しているアリに何も対策を打たなかったりと、人には厳しいのに自分には……と正直不信感が増していきました。(ただ、前述の通り私は度々注意を受けており、弱い立場だと思っていたので、それに関してオーナーに何か言うことはしませんでした。)

ある日オーナーの怒りが限界に達してしまい、かなり強く怒られ、私が夜勤気味でオーナーとほとんど会わない生活が続いていたこともありどんどん仲が悪くなっていく一方でした。どれくらい仲が悪いかと言うと、オーナーに挨拶しても返してもらえないレベルです。

4. 退去することにしたのは良いけれど

いろいろ考えてそもそもChristchurchから離れることにしたのでオーナーに退去の意志を伝えたところ、でも2月まで住むって言ったよね？と返されました。

退去できなくなる事態を避けるため日本に帰国すると嘘をつきましたが(悪手だったとは思いますが、偽装のために返金可能な航空券まで取ってました())、ボンド(敷金)1週間分は返金できないと言われました。

そんなの聞いてない、と言ったところ、最初に話した時合意事項として「契約期間は2月まで。それ以前の退去の場合はボンドは返金しない」と伝えたと主張されました。

そんなことを言われても私は2月までいるのはあくまでも予定でしかなく、仕事次第で転居も有り得る旨は前入居者も含めリスクヘッジとして入居前から言ってきましたし、2月以前の退去だとボンドの返金が不可能な旨に至っては絶対に全く言われていないのですが、契約書が存在しない以上戦うことも出来ないですし、数十万ならともかく1週間分の家賃で済んでいる上、実際早めに退去することでオーナーに迷惑をかけているのは事実なので泣き寝入りすることにしました。(契約書が無いということは、オーナーにとっても証拠は無いわけなのでこちらの勝ち目はあったかもしれませんが、既にこの家で暮らすことにかなり限界を感じていたため、これ以上争いを引き起こしたくなかったです。)

私のすぐあとに住める人を見つければボンドが返金された説はなくもないですが、あまりにも部屋の環境が悪かったためそうする気は起きませんでした。

最後の頃は自分の棚に置いていた食品を勝手に捨てられることもあり、もう散々でした。

退去点検時は本当に冷や冷やしていましたが、残りのボンドは無事返金されました。
オーナーは別れの言葉ひとつさえ言わずに点検後さっさといなくなってしまったので向こうもこれ以上私と関わりたくないということだとは思います。

5. どうすれば良かったのか

ここまで読んできてお前が悪いだろ！って思った皆さん、間違いなく正しいので、「私がオーナーの価値観を尊重するなどもっとしっかりするべきだった」というのは前提条件なのですが、その上でこうすればよかったと思うことはあります。

契約書を交わす

これがなければ何かあった時本当にどうしようもないということを実感しました。証拠は残すに越したことはありません。
なお、インターネット上には契約書のテンプレみたいなものが存在するので活用すればよかったです。

オーナーと最初から直接やり取りをする

最初前入居者とやり取りをしていたために状況がより複雑化してしまいました。結局最後にやり取りをするのはオーナーなのでちゃんと最初からオーナーと連絡をとった方が良いに決まっています。

少しでも分からないことがあればしっかり確認する

英語が伝わらないとその分弱い立場になりがちなので、その分何回でも聞き返してしっかり確認すべきでした。

部屋のセキュリティや綺麗さ、環境をしっかり確認する

しっかり確認したつもりでしたが、不十分でした……。向こうは住んでもらいたいですから、悪いことは言わないのは当たり前なので自分の目でじっくり見るべきでした。

安易に住める期間を伝えない

自分は元々ずっとChristchurchに居るつもりでしたが結局思ったより早く離れることにしたのでこれも原因です。
ワーホリの人は仕事や観光、急な帰国の必要性などで予定が変わりやすいので安易に「〇月まで住める」と言わない方が良いと思います。

flat運用のスキルやNZの常識がある人がオーナーのflatにする

向こうもNZに来てまだ数年で、flat運用のスキルやNZの常識があるとは言いきれない(だからこそ契約書不存在問題が起きた)部分があったため、トラブルに繋がりました。永住権や市民権を持っている人であればflat運用スキルやNZの常識がある場合が多いと思うので(勿論だからといって安心とは限りませんが)、そのような人がオーナーのflatの方が良いかな……とは感じます。