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文章を視覚的に捉える

定期購読している雑誌を読んでいて、あるミニコラムに誤字を見つけた。書く以上、間違いは発生するものだが、わずか200字未満の短いコラムで同じ間違いを3回重ねていた。恐らく校正していないんだろう。

具体的に言うと、「未○○」を「末○○」と書いていた。「未確認」を「末確認」としたとイメージしてもらえればいい(実際は違う)。同じ音の漢字を間違える変換ミスはよくあるが、これはどうしたことか。「末」は「み」とは読まない。呉音まで調べたが、読まない。

ただ、なぜ間違えたのかを考えても仕方ないので、ここではなぜ見つけたのかについて書いてみる。

娯楽雑誌という手前、私は肩の力を抜いて読んでいた。当該個所も一度は通り過ぎたが、通過後、視覚的に大きな違和感を覚え、読み直すと「末」だった。内容に違和感を覚えたのではなく、あくまで目で見て気持ち悪かったのだ。

つまり、通常「未確認」であれば、冒頭の文字は山型の三角形であるのに、逆三角形ではないか、という違和感であった。

私も仕事柄、よく記事の校正はする。この「末確認」事件を経て、気付いたのは、私は「外観形状」を見て校正しているということだった。

文末が読点であったり、変換ミスをしていたり、送り仮名がおかしかったりする場合、脳はまず文章を2次元的に捉えて、「こんな形状の文章はおかしいだろう」を警報を鳴らすのだ。

・お話する → お話しする
   ⇒「文字面積が小さいぞ」
・と思います、 → と思います。
   ⇒「文末の空間が広いぞ」

という具合に。

私にとって文章を書くとは、絵を描く感じに近いのだろう。白いキャンバス(ワードの文書、ブログの画面)に、心地よく改行や句読点を入れながら、見た目に美しく、読者に読みやすい記事になるよう心掛けている。

さて、冒頭の「末確認」3連発だが、いくら考えても解せない。面倒だが、やはり校正はした方がいい。

#文章の書き方 #校正