婚活という、比較合戦。

婚活も、やる気にみなぎる時と、そうでないときがある。
結婚したいという漠然とした目標とはまた、違ったベクトルにあるとも思う。
人間だもの、、、

婚活初期、みなぎるやる気と共に、このパワーがあるうちに!と、勢いづいて申し込みしまくったとき、特にプロフィールを隅々まで見ないで、直感で申し込んでいた。選ぶ立場でなく、選んでもらうんだ!と思いながら、むしろ何も恐れずに。

ありがたくお見合い成立して、初めてゆっくりプロフィールを読んで、いざお見合いに向かう、といった流れなときもあった。

時間が経てばたつほど、プロフィールをよく読んでしまい、お見合いの申し込みも、申し受けも、勢いよく親指をタップする勇気がうすれてきた。
お見合い成立もしてないのに、このひとと成立したら、、とか、謎に取らぬ狸の皮算用をしては怖気付く。
まずは相手に受け入れてもらってから初めてその不安と戦えばいいのに。何様だ、の巻。

そんななか、とある日、申込をいただいた人のプロフィールを読みながら、年齢やその他の条件をじっくりみたところ、少し躊躇して、すぐにokを答えをださずに保留にしてしまっていた方がいた。(ただのお見合いの時点で)
下までスクロールして、文章の最後までみると、半年前に自分が申し込んで、お見合い前に断られたお相手だったという「申込履歴」となる記録がついていた。

おや。

初期は「失うものなんてない!」と、たくさんの人に積極的に申し込んで、この方に断られたことどころか、顔(写真)も忘れていたくらいなのに、いまはお見合いをするだけですら、失うものすら持ってないのに「何か」を失うことを恐れている。
躊躇という難しい心を身に付けてから、ずっと足踏みしている気がする。

お見合いって、気合の入ったメイクをして、待ち合わせして、相手を観て自分を魅せて、、次に進むかきめて、、デートして、報告して、アドバイス受けて、の繰り返し。
こちらもお相手も、複数人交際相手がいて、順調だと思っても突然ふられることもあるし、カウンセラーさんからお相手からの好意を聞いたあとに、ゴリ押しされ、この人にしましょう!!みたいに言われると、期待に応えられない自分にダメ顧客のレッテルが貼られるのではないかと一憂する。

「いいひと」なのになぜ踏み出せないんだろう、高望みしないって決めてるのに、高望みしてるのか、、?という自問自答。

疲れる、、、

仮交際で、前向きにすすんで、なんか違うかもと、終了したひと、同じように終了された人がいたが、名前もあとあと忘れてしまう程度だった。

つい数ヶ月前、お見合いから素敵だなと思って、久々にときめいた方がいた。
これだこれだ、ときめき!と、年齢も近くお見合いから盛り上がって、順調にデートをして、楽しくて、メールも毎日して、かけあいも楽しくて、うきうきして、なんとなく将来を想像しはじめたりして。
ただ常に危機感を感じている、普通の出会いと違うのが、相手にもこちらにも複数相手がいることが前提なこと。
日々比べられている、と考えすぎて一憂する。

順調もつかのま、2週間毎日ラインをしていたが、2回目のデートの2日くらい前から、突然返信が遅くなり、違和感があった。
とても敏感に察知した。
2回目のデートの時も、なんとなくの違和感。その後もメールが続いたが、返信がこなくなった。
婚活もそこそこの期間やっていると、なんとなくわかる、あ、終了のお知らせが来るだろうなと。

トキメキをくれたお相手とはうまくいかない、つまりたくさんの人がトキメキを感じており、たくさんの素敵女子の見えない敵がいる。
むなしさとともに、心底疲れる。
そしてときめく相手って、今までの恋愛と一緒で、熱が上がって、全てをプラスに脳内変換する癖が出てしまい、今思うときっとどこかで破綻していただろう「結婚相手としてのお互いの相違」があったなと気づく。
トキメキは恋だけど、恋だけで、婚活というスピードでの結婚はできるわけではない。

婚活の期間だけでみると婚活初心者から中級者となり、婚活に対するフレッシュなやる気も失いつつある。迷いや恐れや「面倒くさい」という思いが足枷のように行動力の邪魔をする。

どんだけデートしても、こっちもあっちも、他にお相手がいて、比較され、比較する毎日、とっても疲れるのは事実、ただ、結婚という目標にむけて、どれだけ足を止めずに歩き続けられるかが大事なんだと言い聞かせている。

こなすようにデートを重ね、このお相手どうなんだろう、、、と考える。
トキメキが足りなくて不安になって前に進めない、そんな時期をくりかえしていた。

半年前も「いい人」とデートを重ね、カウンセラーさんからも、こういう人が旦那様に最適なのでは?と押され、言い聞かせるようにいいところを見つけようと必死だった。
ときめきはないけれど、ただとてもいいひと。
この人と、結婚?!SEX?!と、想像ができず、
でも好意を持ってくださっただけでもありがたく、前向きに頑張っていたが、突然の雨の日、相合傘に入るのも嫌と思ってしまった時点で、ああ、生理的に無理ってこういったことなんだな、と、ありがたき好意を受け入れられない婚活失格アラフォーぷりに落胆して帰る日々だった。

選ぶ側じゃないと心に決めたはずなのになぁと。

たくさんの人とやり取りして同時にデートするのも、もともと連絡不精の自分にとっては辛い作業だった。

そんななか、カウンセラーさんが同じである、つまり同じ相談所の男性から、熱烈なアプローチを受けるありがたい機会があった。カウンセラーさんも熱烈に押してくる。こんないい条件いない!と。
そうだ、婚活市場でいう、戦う女子に人気な三ヶ条、年齢が若め、高い年収、見た目も兼ね備えた男性。
期待を膨らませてデートを重ねていった。
カウンセラーさんが同じだと、会うたびに、いいでしょ?!こんな人いない!いきましょう!てきなプレッシャーが辛い。
なぜかデートが楽しくない、セリフひとつひとつに、なぜかイラッとすることがある。見栄を張る発言に愛想笑うのも疲れて、何度も時計をみる。
でももう婚活疲れたし、この人と向き合っていこうかな、と思えば思うほど、相手の好意が生理的に無理になっていく。カウンセラーさんも呆れていたとおもう。
もはや自分は好条件といわれる男性を前にしても、小さな違和感を見つけては落胆し、一体何をやっているんだか。

そんなとき。
同時にデートを重ねていた数人とも、なんとなく連絡をとっていた。

最初一瞬気持ちが盛り上がった(カウンセラーさんに盛り上げてもらった)上記のお相手の、嫌だな、と思う点が見つかれば見つかるほど、同時にデートしている別のお相手の良さが際立ってくる。

この人は全然イラっとしないなー、この人は一緒にいて楽だなー、愛想笑いしてないなー、時間が過ぎるのがあっという間だな〜、みたいな感覚。
これぞ「比較」であり、婚活中お互いが常にし合っていること。

複数人の同時進行のお相手への気持ちの棒グラフが、上下する中、最初は「いい人」だけだった、とある1人の人の居心地の良さに気づいていった。
「比較」をすることで見えてくる良さ、会うほどに、良さが見えてくる、不透明なお相手が、どんどん透明になっていくような、紐解かれるような感覚で惹かれていく。

そして最近、安心感と、なぜかわからないけど、一緒にいてあっという間に時間が過ぎていくそのお相手に、会うたびに見つかる発見に楽しさを覚えていた。
身だしなみはダサいし、若干コミュ障で、面白さもない、最初から全くときめきもなかった。普通の出会いなら自分のタイプではないのかもしれない、でも、これぞ比較から生まれた新しい感情だった。

お互いの比較合戦のなかで、お互いの気持ちが合致して、交際する婚活ってほんと難しい。
「婚活が疲れる」ってまさに、非婚活時は「婚活って楽しそう」だとか思っていたけど、思っていたものと違って、今なら痛いほどわかる。

当初は求めていたトキメキが、今自分の欲しいものではないことに気づいてきた。

条件ではなく、会うたびに穏やかな気持ちにさせてくれるお相手が、大事な人なのかもしれない。

婚活をやるもやらないも、自分の希望次第。
いつだって辞められる。

やると決めたのは自分、わたしは成長を続けたい。
結婚の正解はわからないし、婚活は辛くて面倒だけど、最近の興味深い新しい感情に向き合っていこうと思う。


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