2022年 参議院議員選挙の投開票日が2日後に迫っていた07月08日、奈良県奈良市にある近鉄西大寺駅前で安倍晋三元首相が自民党候補の応援演説中にその事件は起きた。同日夕刻、搬送された奈良県立医科大付属病院(奈良県橿原市)で安倍晋三元首相の死亡が確認された。
あの銃撃事件から10日が経過、山上徹也容疑者の取り調べも進み、統一教会との30年以上にわたる因縁も明るみに出ることとなった。連日、テレビやその他報道では統一教会そのもの、または政治と宗教団体との癒着に関する情報が流されている。
「統一教会」「政治と宗教団体の癒着」「事件の真相」などはジャーナリストの方々や専門の方々が日々様々見解や指摘をされているので、興味のある方は報道記事などを調べてみると良いだろう。本記事では、山上徹也容疑者から語られたとされる30年以上に及ぶ苦しみ、統一教会への怒りや憎しみをこの数日間で報道された内容で見ていきたい。
予備知識として
まず、以下を読み進めていただくにあたり知っておいて欲しいことを簡潔に説明しておこう。
統一教会
元は朝鮮半島のキリスト教から発生し、1954年に韓国で創設、当時の正式名称は「世界基督教統一聖霊協会」略称が「統一教会」であったため、現在もその名残りで「統一教会」と呼ばれているが、現在の正式名称は「世界平和統一仮定連合」であり、略称は「家庭連合」となっている。
1994年、統一教会創立40周年の年に「(旧)統一教会」から新しく発足されたのが「家庭連合」であるとされ、1997年に名称が「世界平和統一仮定連合(家庭連合)」となった。
宗教学では「キリスト教系の新宗教」とされている。
信教の自由
宗教依存症
山上徹也容疑者の家族構成
事件後の報道
では、07月08日に事件が起きてからこれまでの断片的な報道を以下の4項目に分類し、なるべく簡潔にまとめてそれぞれを見ていこう。
山上徹也容疑者と母親の成り行き
山上徹也容疑者の取り調べでの供述
山上徹也容疑者の伯父の話
母親による献金総額は1億円に上るとされる。旧統一教会が山上徹也容疑者の母親に2005~2014年にかけて5000万円を返金したと主張していることに対しての反論。
献金額についての説明。
山上徹也容疑者の進学について。
山上徹也容疑者の性格について。
今の母親の様子は。
母親は捜査には応じているか。
母親の統一教会への献金について。
母親の統一教会への信仰について。
(伯父ではなく)妹の知人の話
山上徹也容疑者のTwitter発言
山上徹也容疑者のものとみられるTwitterアカウントの初投稿は、2019年10月13日である。同月上旬、統一教会トップが参加していた集会が愛知県で開かれていた。Twitterには、「(母親は)言葉では心配している、涙も見せる、だが現実にはどこまでも無関心。」という投稿がなされていた。( ※13 )
2022年06月30日迄の約2年9か月間で投稿数は1,363件であった。そして、07月19日未明までにアカウントが凍結されていることが確認された。( ※21 )
信者2世 と 著名人 と 陰謀論
統一教会信者2世の人の話
著名人 専門家の話
若狭勝 弁護士
(元東京地検特捜部副部長で元衆議院議員)
橋下徹 氏
堀江貴文 氏
いわゆる“アベガー”の存在や発言が山上容疑者の凶行に影響を与えているかのような発言をしたホリエモンや橋下徹氏ら。しかし、山上容疑者は当初から取り調べに対して「政治信条に対する恨みではない」と供述。そして、今回Twitterで安倍元首相を擁護するような投稿もしていたことが判明した。( ※26 )
西村ひろゆき 氏
陰謀論
最後に
罪は何処に、罰は誰に
本記事は、作成完了の07月20日までに私が確認できた報道記事を基にまとめたものである。これだけでも山上徹也容疑者の幼少期からの家庭環境、その後歩んだ人生などが垣間見えたのではないだろうか。人の命を奪う犯罪に手をそめたことは、如何なる理由があろうと許されることではない。しかし、約30年に及ぶ長い年月の中で、彼が救われる方法は本当に無かったのだろうかと考えずにはいられない。
「政治と宗教の癒着」「カルト宗教」「選挙運動での警備体制」など、広く大きな視野で物事を語るのは大事なことではあるのだが、それで何か政治や世の中が動いたとして、長年苦しみや悲しみを背負い続けて来た者は救われるだろうか。彼は、救われることがあるのだろうか。
(※) に関する各メディア報道
安倍晋三元首相 銃撃事件 山上徹也容疑者 と 統一教会(終)