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息子が自閉症と診断された日のこと

息子が知的障害を伴う自閉症だと診断されたのは息子が2歳7ヶ月の頃です。

驚くことはありませんでした。1歳の誕生日の頃には違和感を感じていたし、1歳6ヶ月健診の時には保健師さんに「療育を早く受けたいです」と訴えていました。その時保健師さんには2歳までは様子を見て、、、などど言われてもどかしい気持ちでいました。

目が合わない、呼んでも振り返らない、ママもパパも言わない、指差ししない、検索すれば自閉症だとしか出てこない典型的な特性。おもちゃの車を並べる、意味もなくクルクル回る、私の手をとって物を取らせる等、本当にネットに書いてある通りのことをする息子。2歳になっても変わらず、不安と焦燥感の中に私はいました。

やっと2歳になり、地域の言葉の遅れや発達に不安のある2〜3歳児のお遊び会に行くことになりました。10組ほどの親子がいて広い部屋での活動でした。ヨーイドンで向こうの壁に貼ってあるアンパンマンのポスターにタッチするのも私と手を繋いででも出来ない。どこかに行こうとしてしまう。今度は大きく口を開けたアンパンマンのお口にボールを入れるゲーム。他の子たちは面白そうにボールをつかんでアンパンマンに見立てた籠にボールを投げ込んでいましたが息子は私が促してもアンパンマンには目もくれず渡したボールをひたすらに舐めるばかり。おもちゃで自由に遊ぶ時間も息子だけはおもちゃで遊ばずウロウロ歩くかたまにおもちゃを舐めるかで明らかに他の子たちとは違いました。発達に不安がある子たちの集まりでもひとりだけ何も出来ず、その日は涙を堪えて帰りました。我が子には障害があると深く実感した日でした。

お遊び会に数回通い、もっと本格的に療育を受けたいと保健師さんに訴えてやっと市の療育センターに繋いでもらったのは2歳4ヶ月の頃。ソーシャルワーカーさんとの面談で息子の現状について話すことから始まり、発達検査、聞こえの検査、児童精神科の医師の診察を経て最終的に診断されたのが2歳7ヶ月のことでした。

とにかく診断が下りないと療育が受けられないとのことだったので早く診断してほしくてやっとこの日が来たのですが、医師に「知的障害と自閉症ですね。」と言われた瞬間、私の目から涙がボトボトとこぼれ落ちて、医師の冷静で優しい言葉をいくら聞いてもとにかく嗚咽するほど泣いて泣いて泣いて泣いていました。その後のソーシャルワーカーさんとの療育のスケジュールについての話も、ずっと心待ちにしていたのに涙が止まらなくて泣き止むのを待ってもらったほどでした。

わかっていたのに、わかっていてもどこかで違っていてほしい、ちょっとやんちゃでマイペースなだけだと思いたかったんだと思います。

やっと療育が始まる。今はおしゃべりできないけど遅くなっても息子は話し出すかもしれないとその時は思っていたのでした。

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