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Reverb #55 友を想う

1月末になると私はよく空を見ます。なぜなら2月2日はすしひびき設立前からの大事なパートナーの命日だからです。彼が亡くなって1年が経とうとしています。正直、もう1年経ったのか。。という驚きの気持ちです。

2022年はコロナ禍からのエンデミック、そしてSushi Hibiki のリニューアルオープンなど、本当に追われることが多かったです。そして彼がいなくなってから自分が「ひとりで追われている」ことを自覚することが多くなりました。その「ひとり」という気持ちに孤独感を感じることが多かったです。心細い気持ちが消えることはありませんでした。


新しいお店がオープンした時、彼がここにいてくれたらどんな風に働いてくれただろうか、と何度も何度も考えました。


ありがたいことに、私は多くの人と共にお店を育てていくことが出来ています。現在、(まだまだ努力は足りませんが)スタッフと共に成長しているという実感もあります。そして現在いるスタッフに「(亡くなった)彼と約束したから、ここで頑張る」と言ってくれてる人もします。


彼は人をそのまま尊重してくれる人でした。イタリア料理のお店のスタッフとして働いていた際に、イスラム教のマレーシア人として生まれた彼は、自分の中の背景や宗教感と仕事という幾つもの著しく異なる世界を行き来していたからでしょうか。

彼は、人が持つそれぞれの世界をとても自然に尊重してくれる人でした。


同時に、厳しくする際は厳しく、そしてそれをきちんと伝えることができる人でもありました。彼の裏表のない、正義感あふれる思いと行動に私を含め多くのスタッフが救われました。


私自身も「これで終わりだ」という窮地を何度も何度も救ってもらいました。彼の励ましや寄り添う言葉には本当に救われましたが、その言葉に行動が伴う生き方にどれだけ救ってもらったか、何度も何度も思い出します。


彼はもうこの世にいないことを考えると胸が締め付けられそうになります。同時に、現在のスタッフの言動から彼が私を含めお店のスタッフの心の中に生き続けていることを感じます。


その想いと共に生きていきたいと思います。Sushi Hibikiではいつも彼の存在を感じています。その想いが私を支えてくれています。


本当に、本当にありがとう。そして、もう一度でいいから、会いたいです。


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