#Reverb 53 マレーシアで2つの店舗を経営している私がスタッフと私自身に求めること


私自身が職人個人としてお客様とスタッフと一緒に素晴らしい場所を作りたいです。そのためには観察と改善が必要です。

2023年になりました。本年もよろしくお願い致します。

ビジネスパートナーが亡くなって1年が経過しました。この1年は本当に早かったです。世界が急激に変化したということもありますが、私自身2022年は激動の年でありました。
2023年はビジネスにおいて成長を目指していきたいです。

ビジネスパートナーは日本人の私とローカルスタッフをつなぐ仲介役のような役割を担ってくれていました。今、彼の存在の大きさを改めて感じます。

私は、飲食業というのは幸せを運ぶ素晴らしい仕事だと思っています。同時にこの飲食業の環境をよりよくするにはどうしたらいいのか、常に考えています。
きつい、給与が安い、労働環境が良くないと思われがちなこの環境。まずは自分の店から変えたいです。きついから、給与が安いからと諦めてほしくないです。
だって幸せを運ぶ、素晴らしい仕事だから。

Sushi Hibikiはオープン当初はランチ営業を行っていました。2年過ぎたあたりからは完全週休二日制を始め通常ランチ営業をやめていました。
ただ、現在は店舗が大きくなったのでこの条件が変わってきています。
再び完全週休二日制、夕方営業のみにするのは売上を更に向上させないといけません。そのためにはどうしたらいいかを常に考えています。経営者として、ひとりの寿司職人として理想論を語るだけではなく、具体的に何ができるか。ここが大事な点と考えています。

具体的にはまず、自分の働く場所を愛する、これを心がけています。そして愛するために、その場を深く観察することを意識しています。
お店において「観察する」。その「観察」とはさまざまな視点が含まれます。

お店そものもの動線、お店で出す料理を観察するだけではありません。
お客さまがいらっしゃる際にどう動くか、お客さまがどう感じているか、動きとそれぞれの人、モノの思いを観察します。この観察によって、どうしたらよりその空間が良くなるか、それが見えてきます。

そして見えてきた点を出来ることから改善します。いきなり100点を目指す改善でなくてもいいのです。1つ1つを話し合って改善していけば、5点でも10点でも環境を改善することができます。観察により環境が向上する。その向上によってその場に関わる人全員が気持ちよくなれます。
この観察と改善は、立場やバックグラウンドに関係なくスタッフ全員、そして経営者である私も常に行うべきと考えます。そのためには私も常に観察し、そして気がついたことを話し合えるようなスタンスを取りたいと思っています。
そして、この観察と改善は終わりがありません。
それはとても嬉しいことだと思うのです。なぜかというとずっと向上できるから。
つまり、お店というのは観察と改善を継続していけば永遠に成長していけるということです。


小さな改善の事例を挙げます。お店のユニフォーム。Sushi Hibiki  もSakana Japanese Dining も働いてもらうスタッフにはその人にジャストサイズのユニフォームで洗練されていて着心地の良いものを日本の専門店にオーダーしています。ユニフォームは清潔感が一番です。清潔感はその人にあったサイズの服を着ることです。そしてサイズがあってかっこいいユニフォームって気持ちいいですよね。気持ちいいとお店を愛する気持ちが強まりますよね。そして清潔感あふれるユニフォームを着たスタッフ、職人はお客様に気持ちの良い印象を提供します。気持ち良い印象の中で美味しい食事が気持ち良いタイミングで提供されたら、お客様も気持ちよく食事ができます。そしてそのお店をもっと好きになって頂けると思います。


経営者を含む全てのスタッフがそれぞれがその場を愛し、より良くしたい!と実際に観察し、行動するとその店はより良い場になります。良い場になると何が起こるか、お客様が多く訪れて下さる、お店を楽しんでくださる様になります。そうなると売上が上がります。素晴らしいことです。この観察と改善による素敵な気持ちのサイクルを回す、私は経営者としてこのサイクルを大事にしていきたいのです。


売上が上がると何が起こるか、このコンテンツの冒頭に戻りますが「より良い労働環境を手に入れることができる」です。


それだけではありません。

その場を良くするには観察と改善が不可欠と書きましたが、その観察と改善は立派なスキルとして個々に宿ります。飲食店スタッフとしての立派なアピールポイントになります。

アピールポイントは、その人個人の成長の証です。私もこれからどんどん成長していく気満々です。2023年もよろしくお願い致します。


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