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クリスマスアドベント 2021年12月19日 p.4

※Salvador Coffee クリスマスアドベント2021 の特典ストーリーです。

タイトルの日付になると無料公開されます。

【コーヒーの種類】
エルサルバドル チャラテナンゴ
ドン・ハイメ農園 パカマラ種 ハニープロセス
(ハイメ・ゲバラさんのコーヒー)


エルサルバドルは将来が楽しみだ。
四国に淡路島足したくらいしか面積がないのに、とにかくポテンシャルというかバイタリティがすごい。

国連総会中に大統領がインスタライブを始めちゃったり、法定通貨がUSドルとビットコインになってしまったり。その上、火山の地熱を利用したエコシティを建設して、消費税(VAT)以外掛からない経済特区の構想を打ち出した!

なんというか、日本にはない絶対的な勢いとバイタリティの高さですよね。笑

そんな国のコーヒー、これから伸び代ばっかりです!
どうやって淹れたって美味しいです。
飲むたびに甘さが層のように増していって、どんどん飲み進んでしまいます。

コーヒーを飲む前に、ぜひ一粒食べてよく味わってみてください。
じわーっと広がるジューシーな酸味と、残り続ける蜜のような甘さを感じられるはずです!


【レシピ 1】きっちりした方向け

1杯分 豆15g お湯88~94℃ 225g使用想定ドリッパー ハリオV60 耐熱ガラス 01
ペーパー CAFEC製 ORIGAMI用 円錐フィルター
サーバー KINTO SCS-S02 600cc
ケトル YAMAZEN YKG-C800-E (6000円くらい)

1. ドリッパー内の挽いた豆の表面に出来るだけ近づけて優しく注ぎましょう。
2. キッチンスケール等で注ぐお湯の量を測ります。
3. 45gずつ注ぎます。40秒の間隔を空けて5回に分けて注ぎましょう。
4. 最後まで落とし切ったら完成です。


【レシピ 2】めんどうくさがりな方向け

1杯分 豆15g お湯 沸騰(98℃)
お米計る用のコップ1杯半くらいの水を沸かします。
想定ドリッパー Melitta アロマフィルターシリーズ AF-M1×2(5~600円)

どんなに面倒でも、ここまではマストです。

1. 沸かしたお湯を注いでいきます。
2.全量を優しくドリッパー内に注ぎます。溢れないように!
3. うす味が好きでも2回に分けて注ぎます。落ち切るの2分半くらいです。
4. 4~5回に分けて、4分間かけると甘さが増して美味しいですよ。


【ストーリー p.4】 違いがわかる男。


スタバに入社して、エチオピアのコーヒーで感動して。
メキメキとコーヒーに関する総合的な知識をつけ、入社3ヶ月でブラックエプロンテストに合格した私。(ちょっとした自慢)

それだけ勉強したとて、コーヒーの味の違いを言葉で説明するのは本当に苦労しました。毎日テイスティングして表現しようと頑張っても、ボキャ貧すぎて違いを説明することができず、ブラックエプロンを付けるのに恥ずかしい!と悔しい思いをしていました。

そんな時、「そこまでコーヒーが好きなら」と、先輩PTRが紹介してくれたコーヒー豆屋さんがありました。偶然にも当時住んでいた家から近かったのですが、すごーく入りにくい雰囲気で、入るのに勇気がいりました。笑

入り口すぐの棚に並ぶコーヒー豆の種類の多さたるや!
聞いたことのない国名や品種、精製ばかり置いてあって、とても知的好奇心を刺激されました。これ何!これは!?なんだそれ!!という状態です。笑

実はSalvador Coffeeのコーヒー豆ラインナップは、そのお店をとても参考にしています。誰が飲んでも美味しいと思える味わいなのに、多分他では見たことのないコーヒーをたくさん揃える!という方針です。

コーヒー豆を前に大興奮する23歳。笑
そういうマニアックな若者は当時珍しかったみたいで、店主さんも色々な疑問に快く答えてくれて、今でも多くのことを教えてくれたりします。良い関係性です。

そこで出会ったのが、信じられない美味しさのコーヒー。
「エルサルバドル パカマラ ボイア コードブラック」でした。

「ほう…ボイアとは?コードブラック…?なんか強そうだな…。」

とかアホみたいな感想を持った私なのですが。笑

「ボイア」とは精製方法の通称で「樹上完熟ナチュラル」を指します。

通常のナチュラルプロセスは収穫後にコーヒーチェリーを天日干しして、レーズンのように仕上げてしまいます。このブラジル由来のボイアプロセスでは、コーヒーチェリーを収穫せず、樹上にある状態でナチュラルプロセスを進めます。

コーヒーの木が黒いチェリーで一杯になるので、コードブラックと名付けられているのでしょうか?中南米ではそういう呼び方をするみたいでした。

確かサンカエターノ農園かシベリア農園あたりのロットだったと思うのですが…。
記憶が定かではないですが、とにかく風味特性に感動しっぱなしでした。

去年同じ話をしてましたね。笑


あのボイアに出会って以降、コーヒーと向き合う姿勢が大きく変わりました。
そして味の違いが突然わかるようになり、言葉で説明できるようになったのです。

まさか〜と思うかもしれないのですが、好みのコーヒーを見つけてしまった時、そのコーヒーや生産地についてもっと知りたいと強く思った時、すべてが変わります。味が分かり、説明できるようになります。伝えたい気持ちが勝つのです。

そして一期一会のコーヒーとの出会いにおいて、
この魅力をどう伝えれば皆んなに分かってもらえるのか?

初めてのお客さんとの間に、共感や感動を与えるためには?

真剣にそう考えるようになりました。バイトの分際ですが。笑


毎日考えてたどり着いた答えは、

お客さんと一緒のタイミングで一緒のコーヒーを飲んで、体験したことをその場でシェアする、体験を分かち合う。

というスタイルの接客でした。
今でも同じことをしています。ずーっと変えてません。

コーヒーって面白い。詳しいとか詳しくないとか関係ない。
コーヒーって面白いってことを、私と関わってくれる全ての人に伝えていきたい。

そう思っているからです。


うちのお客さんから度々、

「どちらかで修行されたんですか?」
「どこかで教わってたんですか?」

という質問をいただくのですが、ここまで4回に渡って記してきたことすべてが、その答えです。

ジョージアのエメマンに教わり、ラオスのマンデリンフレンチラテに教わり、スタバのエチオピアで感動して、エルサルバドルコードブラックで価値観が変わりました。

私に師匠はいません。誰に教わったということもありません。
すべてきっかけは、出会いでした。コーヒーとの出会い、人との出会い、場所との出会いといった節目が私を変えてきたし、学ぼう!という気持ちを高めてきました。ありがたい、ご縁だなあと思います。

師匠はいないしスタバの期間を含めて5年しかコーヒーの仕事してませんけど、扱っているコーヒーに対する熱量や知識量、経験値で負けているとは思いません。都市圏の有名コーヒーロースターに劣るなんて一切思いません。うちがナンバーワンです。(たまに他社に打ち負かされて悔しい気持ちになります)

だから誰かに師事しなきゃいけないとか思わないし、誰かの元で修行してコーヒーを教わるということに懐疑的です。コーヒーの勉強がしたいなら自分で勝手にやればいい。そう思っています。自分が持つ実体験(アネクドート)が大切だし、自分の哲学が重要な世界です。


ちょっと過大かもしれないですが、エルサルバドルのコーヒーとの出会いが私を造ったと言えますね。笑


長くなってしまいましたが、今日みなさんが飲んでいるハイメさんのパカマラは、あのボイアを思い出させてくれるような、エルサルバドルの将来が楽しみになるような味がします。

コーヒーが持つ酸味「りんご系」「柑橘系」「ベリー系」の全てが複雑に絡み合い、飲むたび甘さが増していき、ネガティブな味が一切せず、蜂蜜のようにアフターが長く残っていく。なんて美味しいんだろう。本当に素晴らしいコーヒーです。

こんなコーヒーを世の中に出す素晴らしいハイメさんのような人たちが、これからのエルサルバドルをどう変えていくのか、とても楽しみです。


次回は12月25日となります。
え?その日付のコーヒー豆は届いてないって?

それぞれの袋に余ったコーヒー豆が5gずつありますね?
まさか捨ててないよね。。?

もし捨てた人は25日、お店に来るように!笑
それかDM等で大至急連絡ください。笑

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