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小売店や飲食店がコストをかけずにNFTを販促に利用するスキームを考えてる②

Salvador Coffeeの柴田です。
札幌で個人経営の自家焙煎コーヒーショップを経営しています。

先日、NFTがアーリーアダプター層に到達したとの観測がありました。

DJTの上野さんは、ブロックチェーンコンテンツ(特にNFTを活用したBCGなど)を初期から取り組んでいる方です。

今までオタクのオモチャだったNFTが、大衆のものになる日も近いのかもしれません。

それを見据えて私は、今年の5月ごろからNFTの仕組みを利用してコーヒーショップの販売促進に活用していくスキームを考え続けています。

その考察①は先日ポストしましたね。


今日メモ書きしていくことは、

①Polygon上にmintすることで販売の難易度は急上昇する?
②税制上のジレンマをなくすことを考える

この辺です。
どちらもブロックチェーン初心者の事業者にとっては大切なことになります。

①Polygon上にmintすることで販売の難易度は急上昇する?


先日、NFTをアートワークとして販売するわけではない私たち事業主が、NFTを販促としてmintするために、ガス代をなるべくかけない方法を紹介しました。

ややこしい話かもしれませんが、こちらを参照ください。

その中で、Polygon(MATIC)を活用しよう!と紹介しました。
それについての補足的な部分です。

Polygon上にmintすることのメリットの一つは、mintするためのガス代がほぼかからないと言うこと。

そしてもう一つは、おそらく日本のNFT関連事業のほとんどが、同様のスケーラビリティ問題でPolygonを使ったプラットフォームを形成していること。

つまり、Polygonに精通してNFTを作っていけば日本国内で本格的にNFTプラットフォームが動き始めた時に、何の手を加えずとも互換性をもつことができるということに他なりません。

例を挙げると、ヤフオクでNFTマーケットが始まるタイミングでOpenSeaからヤフオクにTransferするだけで参入できるかも?ということです。

ここでいうメリットは、あくまで「販売すること」ではなくて「発行すること」にあります。

「リアル商品」の収益をアップするために「クリプトアート」というUXを付与して差別化するシナリオで考えた場合のスキームとなります。


では、個人の規模で「クリプトアート」を販売する場合には?

私は推奨しません。

買う側も売る側もガス代が掛からず、従来のイーサリアム版NFTとほとんど同じように機能する。これの何が悪いのか?

問題は、一番大切にすべきCXの部分です。

Polygonチェーン上にmintしたNFTを購入するためには、Polygonのコントラクトにクリプトを送る必要があります。

つまり、顧客側は自分のクリプトコインを一度Polygon版にブリッジ(両替)する必要が出てきます。当然、そこ(イーサリアム→ポリゴンサイドチェーン)の移動にもガス代がかかります。

実際に出品されているPolygon上のNFTを購入してみようと思ったのですが、ブリッジするのが手間に感じてしまって途中でやめてしまいました。

mintする側も高いガス代を払うし、購入する側も高いガス代を払って手に入れる。
その一連の流れにCXがあるようです。

もしNFTを販売することや二次流通のロイヤルティを期待するのであれば、現状では高いガス代を支払ってでもイーサリアム経済圏に参画する他ないように思われます。(Binance Smart Chain上でNFTマーケットプレイスが誕生するようですが、そちらも同様。)

②税制上のジレンマをなくすことを考える

暗号資産の税務申告は究極に面倒くさいです。
どのタイミングで利益が発生して税金がかかるのか?
税制がきちんと整備されていないので、どうもエビデンスに欠けてしまいます。

例えば「NFTを出品して販売した」という一連の流れの中には、

①ガス代用の暗号資産ETHを購入する(資産移動)
②mintしてガス代を支払う(経費)
③NFTが誰かによって買われる(売却益)
④ETHが増える(資産増)←①との差分に即時課税される
⑤期末に帳簿を作成して提出する(申告)
注: 法定通貨にしてなくてもNFTの売却益は課税対象

といったような、難解極まりない税制の問題が潜んでいるようです。
暗号資産専門の税理士や会計士が周りにいないと危ない橋になりそう。


これらのジレンマを無くすためには、NFTを資産や投機対象ではなく本来のNon-Fungible Tokenとして扱い、決済自体は法定通貨やステーブルコインで行うのが良いかと思います。

日本のNFT関連事業者も、おそらく税制の問題を避けるために法定通貨決済と受け渡しをオフチェーンで行い、オラクルなどの第三者を使ってオンチェーンでmintを行うようなスマートコントラクトを作っているのかな〜なんてことを想像しています。知らんけど。笑

なので例えば、「飲食店がアーティストとコラボしてNFTを販売することで販促に繋げていきたい」とかであれば、決済と取引をオフチェーンで行う方法でNFTを活用していく。など工夫が必要だと考えます。

私は色々なパターンを試しているところで、

①コーヒーを飲みにきてくれた人にPOAP(xDAIでmintされたNFT)を無料配布する
②コーヒー豆を店頭やECで購入してくれた人にNFT(PolygonでOpenSeaにmint)を無料配布する
③OpenSeaにmintしたNFTを購入するとコーヒー豆が送られてくる
④Startbahn Certにコラボ出品したアートワークを購入するとコーヒー豆が送られてくる

などなど、どれが一番スタイルとしてうまくいくのか?
日々考えています。

①、②は実証実験中ですが、年齢やリテラシー関係なく苦労しています。
NFTをゲットする「意味」を付与することが課題になってきています。

③はマジで売れないです。最近Polygon版とイーサリアム版を作りましたが、無理ですこれは。笑

④はアーティスト募集中です。笑

自分の絵をこの世に永遠に残しつつ、販売しませんか?
私はコーヒー豆という付加価値でサポートします。


ということで、

③まとめ

DJTの上野さんいわく、とうとうNFTはアーリーアダプター層に到達した。

Polygonを活用してNFTを発行すれば参入障壁は非常に低いが、運用していく面で工夫するべきことも多く、考え事が非常にふえる。

小規模事業者がNFTをビジネスにするには、税制の壁や販促の壁は非常に高い。
ブロックチェーン エンジニアやUXデザイナーを自社で持っていないと難しい。

自分の絵をこの世に永遠に残しつつ、販売しませんか?
私はコーヒー豆という付加価値でサポートします。

の4点が今回のお話でした。

それではまた!

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