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E-Learning事業のその後-1

ソルト・パヤタスの上田(じょうた)です。
放置をしており申し訳ございません。これからNoteの更新を定期的に行なっていきたいと思います。
さて、今まで何度かSNSでも報告をしていた通り、2021年からフィリピン リサール州カシグラハン村でE-Learning事業を実施してきました。今月第一期が終わったというタイミングで、企画の背景・内容、成功や失敗も含めて何回かに分けてお伝えしていこうと思います。

今回は「このE-Learning事業を実施した経緯」についてまとめておこうと思います。

容易に想像がつくかと思いますが、事業の発端は新型コロナウィルスの蔓延により、フィリピンの子どもたちも学校に通えずに、家から勉強をしないといけないということを余儀なくされたということです。
コロナ禍となって、フィリピンの公立学校では学校に通う代わりにModular Learning、いわゆるプリント学習が実施される事となりました。
親がプリントを学校に取りにいき、プリントの問題を子どもが答え、親が学校に提出しに行くという形でModular Learningのフローが組まれています。
元々家にインターネット環境があるような経済力の家庭であればわからない問題を自主的に調べたり、Youtubeで解き方を見たりできるのですが、私たちが支援をしているカシグラハン村のような場所では、インターネットが家に常備されているような家庭はごく僅か。また、親も小学校卒業しているかしていないかの家庭も多いので、なかなか子どもに勉強を教えるなんてハードルが高いというところが、社会問題となっておりました。

そこでインターネット環境と学習環境を提供する事で、なんとかこの問題を軽減できないかという事で企画をしたのが、このE-Learning事業となります。

【E-Learning事業の様子】
https://www.youtube.com/watch?v=zDiBKgyWTlM&t=39s

この事業では地域のインターネットカフェを数軒貸し切り、100名以上の子どもたちにが週に2日程度勉強ができる時間を提供しています。インターネットカフェに通う子どもたちは、(株)すららネットさんに提供をいただいているE-Learningコンテンツと宿題の調べものができるようになっています。

そして、各インターネットカフェにチューターを配置しており、インターネット接続や宿題でわからない事があった時にすぐに聞くことができるようにしています。
※2021年度チューターの雇用はUNIQUEASEさんからご支援を受けて実現しました。

というのが私たちが実施してきたE-Learning事業の概要です。

さてこの企画ですが、実は構想自体はコロナ前から考えていたということが、コロナ禍で実現をしたという事が企画の特色かなと思っております。

今まで地域で図書館を運営してきましたが、本が好きな子どもたちは来てくれるのですが、中々集客に苦労をしていました。
一方で地域を散策していると、子どもたちがこぞって通う場所がありました。それがインターネットカフェです。
フィリピンのコミュニティーのインターネットカフェは日本のネカフェのようなイメージではなく、いわゆる駄菓子屋とゲーセンの間みたいな施設です。子どもたちがお菓子を食べながらインターネットゲームに夢中になるというのが、インターネットカフェでした。
インターネットカフェでE-Learningを入れれば子どもたちも通ってくるし、楽しく勉強ができる空間になるのではないかな。という構想を2019年くらいからしており、コロナ禍が追い風となり事業化に至ったという背景となります。

長年の想いが叶ってやっと今月でプロジェクト1期目が終了しました。中々上手くいかないことや、思いがけない成果もありました。次回は実際にやってみてどうだったかということをお話ししていきたいと思います。

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