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無料で読める断髪小説

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noteに掲載した無料の断髪小説をまとめたものです。全て5000文字未満の短編小説です。 初めてご覧になる方は、まずこちらから読むのをオススメします。 お気に召しましたら、有…
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2021年7月の記事一覧

断髪小説『幼馴染』

あらすじ小説情報本文   紘斗 は気怠そうにベットに横たわっている 英里奈 を横目で見やる。  ――英里奈に坊主にしてもらうといつもこうなる。  夏の県大会予選で敗れ甲子園のない夏、三年が引退し、秋の大会に向け部活の練習は二年と一年の新チームが作られつつあった。  部活が終わり、その足でマンションの隣に住んでいる幼馴染の英里奈の家に立ち寄った。バリカンを持って「やってくれ」といつものようにお願いして、いつものように五分刈りにしてもらう。終わるとどちらからともなく求め、英里

断髪小説『猛暑のバリカン』

あらすじ小説情報本文  「ただいま」  夫の亮介が帰ってきた。妻の紗英は今日はいつもより遅かったなと思い、出迎えるために玄関に向かう。  「おかえり」といつも通り声をかけた。ふと亮介を見ると、髪がスポーツ刈りまで短くなっていることに驚いた。「ずいぶん短いね」と聞くと、「暑いし、なんかスッキリしたくてな。さっばりしたよ」と頭に手をやりながら答える。  雰囲気がずいぶん変わった夫にドキドキしながら「ご飯できてるよ。」とリビングに向かった。 「夕飯は何?」 「生姜焼きだよ」

断髪小説『好奇心の果てに』

あらすじ小説情報本文  夫は自由だと思う。髪が伸びれば切る、それ自体は当たり前の事かもしれない。大多数は床屋に行くのだと思う。夫はその時の気分によって変わる。気になって仕方ないのか、突然自分で切ったりもするし、普通に床屋に行く日もある。  そして時には、妻である私に切らせたりもする。何ら技量がある訳ではないので、バリカンで坊主にするしかできない。  坊主になっても夫は文句一つ言わないし、いつもと変わらない態度だ。彼にとってはたかが髪なのだろう。その感覚が私とはまるで違うも

断髪小説『契約結婚』

あらすじ小説情報本文  ジャーと蛇口から水を出しシンクで洗い物をする。今日は休日で夫の真也と二人でお昼を食べた後だった。妻の三佳と真也は結婚して三ヶ月が経つ。だいぶ二人での生活に慣れて来た頃だった。 「なぁ、髪はいつ短くするんだ?」  藪から棒に夫から聞かれた。 「え?あぁそうね。今度、美容院に予約するわね。」  そう言ってはぐらかす。三佳の髪は背中を覆うくらいの長い髪である。結婚式の為とはいえ、せっかく伸ばした髪を短くするのは、なかなか抵抗があった。三ヶ月間、何かと