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【紹介】2020フリゲ振り返り

2020年も残すところあと僅かになりました。今年はかなり沢山のフリゲを遊ぶことができ、フリゲに関して充実した1年でした。感慨深い。学生の頃を除けばたぶん人生で一番フリゲを遊びました。

素晴らしい作品群と応援したイベントを改めて簡単に紹介します。また、日頃から拝見している素敵な配信サイト、レビューサイト、実況等にもこの場を借りて感謝いたします。(勝手にリンク貼らせて頂いてますので、問題あれば削除します。)

作品名または画像から作品ダウンロードページ等へのリンクを貼っています。また、筆者の紹介記事があれば記載しています。

第12回 WOLF RPGエディターコンテスト

◆イベント概要と遊び始めた経緯など
通称ウディコン。フリゲ熱の再燃はここから。
毎年7~8月ごろに開催されているWOLF RPGエディター製のフリーゲームを対象とした祭典です。主催者は同エディタの開発者であり、ご自身もゲーム制作者でもあるSmokingWOLF様です。第12回となる今回は過去最大級の80作品が掲載され、投票者数453人、総票数5219票という盛り上がりでした。

きっかけは、同コンテストで総合4位を獲得された「扉は君の鍵で開く」(暗闇行灯様)です。同作者様の過去作「落ち葉の大地を走れ」が好きすぎて、新作を出されるなら是非プレイせねばと思い立ちました。

投票や感想とは別に、フィードバックを投稿する掲示板があるのですが、かなり活発に機能していました。色々な不具合や改善要望が挙げられ、作者様がレスポンスを返す(直す義務はない)、それに投稿者が感謝を返すという良い関係性によって、初期バージョンよりも大幅にパワーアップした作品もありました。

これは感想を寄せる側からしても楽しかったです。不具合報告の際に、楽しんでいます、というような一言を添える優しい方も多くて、良いイベントでした。というわけでイベントの楽しさと、粒ぞろいの作品群に魅了されて、30作品ほどプレイしました。

◆素敵なレビュー、実況など
コンテストページからは、投票者の熱いコメントが多数見られます。

narratology様がなんと全作品のレビューをされているので、ぜひそちらをご覧ください。とてつもない情熱を感じます。

全作品プレイヤー.com.com様は多数の実況を上げておられます。

Vtuberにわりん様は多数の実況を上げているとともに、にわコンという面白い企画をされています。何名かのウディコン制作者様がオリジナルゲームを掲載されています。

◆個人的に印象的な作品
面白い作品ばかりなのですが、全て紹介は難しいので、私にとって印象的な作品を列挙します。つまり、嗜好ど真ん中だった作品たち。

扉は君の鍵で開く」(暗闇行灯様)-筆者の紹介記事
推理要素のある探索ADVですが、選択肢とは別に、自分で質問を入力するシステムが特徴的です。基本的に質問しなければ重要な情報が得られないので、足で稼ぐ探偵気分を味わえます。世界観の作り込みもピカイチ。

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冬呼びの旅路」(さかあがり様)-筆者の紹介記事
ドット絵のクオリティが非常に高いRPGです。装備の変更でグラフィックが変わるなど、こだわりを感じます。スチルも豊富。ストーリー面では、心温まる、でも少し切ない物語を丁寧に描写しています。同作者様の「海辺のモノリス」もとても素敵です。

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ベビーシッター2XXX」(二六千里様)-筆者の紹介記事
3文字の単語を作って戦う斬新なシステムのRPGです。パズル的に頭を使うのが難しくも楽しいです。ククルとコトコのテンポよい会話も必見。

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DAY:0」(PANO様)-筆者の紹介記事
ゲームの仕組みを理解し、ユニット編成を工夫するのが楽しいコアディフェンスです。フレーバー的に語られる創世から終末へ至る世界観も素敵です。

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君はヒの魔法使い」(うどんのたまご様)-筆者の紹介記事
ゲームブック風のゲームです。ファンタジー文学作品さながらの美しい文章に引き込まれます。同作者様の「自由落下」(筆者紹介記事)や、「ひたすらドラゴンを倒すだけ」もとても素敵です。

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妖精さんとダンジョン攻略」(R's様)-筆者の紹介記事
シンプルイズベストなパズル系RPGです。武器の耐久値、敵との相性など様々なパラメータを考慮して最適手を探します。カスタム要素が解放されてからが更に楽しいです。

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THE CANDLE LIGHT」(鉄人37号様)-筆者の紹介記事
光と影を活用したグラフィックが美しい探索ADVです。雰囲気作りという点で突出しています。ストーリーでは多くは語らず、想像の余地を残します。

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空想兄弟」(すたーあいす*様)-筆者の紹介記事
可愛らしい少年たちが仲良く過ごす日常系と思いきや、ホラー要素もしっかりあるADV&RPGです。演出の力の入れ具合が凄いです。

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案内人と迷い人」(ハッピーエンド過激派様)-筆者の紹介記事
暗い世界の出口を探して案内人とお喋りするノベルゲームです。作者様のお名前通りハッピーエンドですが、これまで味わったことのない衝撃です。

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上位入賞の話題作でもまだ遊べていない作品もありますし、好きだけどやり込めていないために感想を書けていない作品もあるので、2021年も引き続き遊びたいです。


ティラノゲームフェス2020

◆イベント概要と遊び始めた経緯など
通称ティラノフェスもしくはTGF。
毎年9~12月頃に開催されるティラノビルダーまたはティラノスクリプトで制作されたフリーゲームを対象とした祭典です。現在も開催中。ノベルゲームコレクション(ノベコレ)というサイトに登録されたゲームが対象です。名前の通り大半がノベルゲームですが、中にはノベルゲーム以外を制作される猛者も。主催者は同ツールの開発者であるシケモクMK様。今年は参加作品500超の大盛況です。ノベコレのユーザー登録者数は2万人超。フリゲイベントとしてはおそらく最大級ではないでしょうか。

こちらも、応援している制作者様が新作を出されるというので、ぜひ遊ばねばという気持ちでした。きっかけは「嘘つきジョアンナと春の雪」(きだた郎様)です。本作は少年たちの友情を描いたハートフル作品です。ファンになったのは「ベーコンレタス列伝」からです。過去作はBLゲーやショタゲーが多いですが、どれも素敵なので、抵抗のない方は是非どうぞ。

ノベコレも感想投稿が非常に活発です。特にフェス作品には多くのコメントが付いています。こちらには素敵なコメントガイドラインが存在します。ざっくり言うと、合わない作品は「Not for you」の考え方で、ネガティブなコメントは投稿しないというものです。この理念の通り、コメント欄は作品を応援するポジティブな感想に満ちています。

他の人のポジティブな感想だけを見られる安心感から、コメント欄を覗きたくなります。他にもノベコレニュース、バーチャルフェスなど、個人で運営されているとは信じられないボリュームのイベントです。というわけで、あまりにも楽しすぎて現時点で50作品ほどをプレイしています。

◆素敵なレビュー、実況など
全545作品を制覇する勢いの神の如きお方がいらっしゃいます。富井サカナ様は、ご自身も2作品を投稿されている傍ら、色々な紹介記事を公開されています。

NaGISA様は多数のノベルゲームをレビューされている方です。非常に丁寧で的確なレビューの数々の中に、フェス作品も一部あります。

龍のな様は、ご自身も多数の作品を投稿されている傍ら、インディーズゲーム、レトロゲームを中心に感想ブログを書かれている方です。

みなみ様はノベルゲームを中心に同人ゲームに関するレビューを沢山執筆されています。ちなみに同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー(どげざ)というユニークな個人ランキングを公開されています。

しろっく様は、落ち着いたボイスでノベコレ作品の朗読実況をされています。私のイチオシ作品も朗読なさっていました。

◆個人的に印象的な作品
面白い作品ばかりなのですが、全て紹介は難しいので、私にとって印象的な作品を列挙します。つまり、嗜好ど真ん中だった作品たち。

なお、紹介記事は以下の記事にまとめているので、個別には記載しません。

嘘つきジョアンナと春の雪」(きだた郎様)
「最後の一葉」をモチーフにしたハートフルノベルです。少年の成長を描く温かいシナリオとハッと息をのむような演出がとても好きです。

スクショ2

愛しのフランケンシュタイン」(六夏様)
幻想的な雰囲気のポイントクリックADVです。優しくて、でもどこか陰のある世界観が素敵すぎます。システム面まで作り込まれています。

スクショ

GARAKTA ROCKERS」(やまもと様)
挿入されるBGMが素晴らしい、青春パンクロックノベルゲームです。今年一番の爽快感をくれました。

スクショ

僕らのノベルゲーム」(九州壇氏様)
ノベルゲームの合作をテーマにした青春ノベルゲームです。人間模様の丁寧な描写から、登場人物たちの気持ちが痛いほど伝わってきます。

キャプチャ

「ラヴ・シルエットシンドローム」(糸尾かしか様)
ヒロインが影絵という異色なラブコメです。ドピンクな画面を使いこなす作者様はハイセンスが過ぎる。会話のテンポなど、全てが好きです。

スクショ

点鬼簿行路」(丹綿樫様)
ホラーノベルゲームです。と同時に愛の物語でもあります。心に訴えかける文章力と、迫真のボイスが素晴らしい。衝撃的な作品です。

スクショ

エレベーター ~性格不安定な僕とみよちゃんの物語~」(富井サカナ様)
レトロ風味でエンディングコンプが楽しいADVです。ドット絵の良く動くこと、表情豊かなこと、エンディングの豊富さなど魅力たっぷり。

スクショ

もんだいがある▼」(965様)
ドタバタラブコメノベルゲームです。テンポがとても良いし、キャラクタが魅力的です。さらにおまけの衝撃は刺さりまくりました。

スクショ

クローネとはぐるまのしま」(kiji様)
大事なものを探す童話のような雰囲気の探索ADVです。悲壮感が漂いつつも、それでも前向きな気持ちになれる不思議な読み味です。

スクショ1

リベリオン・ヒーローズ」(ななづこ様)
柴犬の獣人に恋する乙女ノベルゲームです。友達の距離感から恋人になるまでの気持ちが丁寧に描写されています。

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嘘の手紙」(弐藤(ニトー)様)
真実を探す友情ノベルゲームです。細部までデザインが洗練されたオシャレさ。プレイ後は夢から覚めたような寂しさと、温かい気持ちが残ります。

スクショ

桜影に揺蕩う」(飴ツユ様)
ギャグ成分多めのBLノベルゲームです。会話のセンスがあまりにも良いです。1文読むごとに笑ってしまうくらいギャグが多いのに、しっかり甘い雰囲気もあります。

スクショ

和泉くんと三姉妹。」(やまさきこうじ様)
日常系のラブコメです。フリーゲームらしいゆる~いノリが好きです。スチルが豊富で、楽しい掛け合いの雰囲気がよく伝わってきます。

スクショ

対象She-11に関する記録」(anubis様)
ヒロインが可愛いセカイ系SFノベルです。SF的な世界観が格好良く描かれているのもさることながら、やはりセカイ系の魅力はヒロインです。

スクショ

これでもかなり絞ったのですが、紹介しきれていない作品もあります。さすがに全作品は遊べない気がしますが、気になっている作品だけでも制覇したい気持ちです。


第1回新人フリーゲームコンテスト

◆イベント概要と遊び始めた経緯など
通称フリコン。
今年から始まったコンテストです。年3回開催予定とのこと。受賞歴のない自称新人さんを対象にするということで、制作ツールや対象年齢を問わない間口の広さが素敵なイベントだと思います。運営はチーム体制のようで、代表の高橋リョウタ様はご自身もゲーム制作をされています。

たまたまツイッターのタイムラインで拝見して、素敵なイベントなので応援したいと思ったのがきっかけです。現時点で20作品をプレイしています。(他のイベントでプレイ済みのものを含む。)

◆素敵なレビュー、実況など

ウディコンの項でもご紹介したVtuberにわりん様が多くの作品を実況されています。

もぐらはフリーゲームしか実況しない様も多くの作品を実況されています。バカゲー、ちょいエロ、ホラーが中心の印象です。


◆個人的に印象的な作品
面白い作品ばかりなのですが、全て紹介は難しいので、私にとって印象的な作品を列挙します。つまり、嗜好ど真ん中だった作品たち。

なお、紹介記事は以下の記事にまとめているので、個別には記載しません。

ALICE IN WONDER WORLD」(とうがらし様)
WWAというジャンルに初めて出会った衝撃の作品です。攻略法の自由度と戦略性の高さに惚れ込みました。攻略記事も書いています。

スクショ

イルカ帝国の危機を救え」(ジェミニ様)
不条理ギャグRPGです。可愛いキャラクタに惹かれてプレイしましたが、あまりにもフリーダムで不条理な会話が強く印象に残りました。世界観が気になってきます。

イルカ帝国

「催眠アプリ開発記録」(半減様)
催眠シチュエーションが中心のエロゲです。そんなに嗜好の幅が広いわけではないのですが、いくつか刺さるものがありました。これでフリーは凄い。

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最初は全作品をプレイするつもりだったのですが、50作品を超える登録数になってきたので、12月中は難しくなってきました。ゆっくり遊んでいきたいです。


その他

今年はほとんどイベント応援していたので、他に遊んだ作品はほとんどありません。しかしこれだけは記録に残しておかなければならないでしょう。

Qualia-盲唖の歌姫-」(すぎやん様)
RPGツクール2000製のレトロ感あるサイバーパンクRPGです。これは大傑作です。まだ完全にはクリアできていませんが、紹介記事は書いています。こちらを知るきっかけになったのは追憶様のご紹介です(詳細は記事にて)。

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おわりに

非常に印象に残る作品が多かったです。私が学生のころよりクオリティがアップしているのでは?という印象を受けました。当時の印象では、ダウンロードしたゲームの3割くらいしか楽しめませんでした。が、今年はほぼすべての作品を楽しめています。

単純に私のストライクゾーンが広がったという可能性もありますが、しかし各イベントの盛況っぷりを見ても、気合の入った作品が多かったであろうことは想像できます。この調子で来年もフリゲ界が盛り上がるといいなあと思います。

フリゲ2020が開催中ですが、上位になっている話題作はあまり遊べていないんですよね。フリゲは個人の趣味嗜好の塊だと思っているので、有名でも合わないことはあるし、無名でも刺さることはあります。なので、フリゲ紹介の手始めとしては知名度が高くない新作ゲーム寄りにしたいなという意図でこうなっています。もともと天邪鬼な性格なせいもありますが。

しかしランキング上位には私の趣味に刺さりそうな作品が目白押しなので、来年こそは遊ぶぞ!という目標を立てて締めにします。

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