見出し画像

ラグラン袖パターン修正

ラグランのコートは平面パターンからトワール修正をかけて製作しました。

ラグラン袖の傾斜角度について

画像1

立体裁断ではトワールの準備段階で、袖中心線(縦地)と袖幅線に45度の案内線を入れますが、45度の案内線が修正後、後ろ中心線に直角に入ります。
前身頃は肩線に平行くらいに入ります。

画像2


これはサンディカにいた時に習った覚えがあります。
前は平行ではありませんが近いかと思います。
角度を決める前後のネックポイントは肩ダーツ分量を決めるポイントでもあります。
パターンではダーツ分量を記入していますが、肩傾斜角度により寸法は違います。前のダーツ分量が多い。これは袖の振りを決めますので、寸法が逆転していたら袖後ろに振れてしまう結果になります。
この傾斜角度、前後関係は絶妙なところもあります。後袖いせ込み分量も関係してきます。

今回はここまで肩線角度が関係していることに驚いたのは、袖中心線の落ち着きにも関係していることでした。
トワールを扱っているときの手の感覚とトワールとパターンを同時に考えることも大切です。

袖スープレス

画像3

袖スープレスは平面パターンだけでは出ないと思います。
よくショルダーポイントを起点に袖分岐点を開く修正をしますが、その分量では追いつきません。

画像4


コートに関して何度も試行錯誤したので、元のパターンの線が不明ですが、目安として短いひげのように記しました。修正法としては見頃は変えず、袖に必要なスープレス分量をトワールで決め、パターンでの袖繰り修正をやっています。
結果として袖幅分量が出て、袖中心線が削られる結果です。

スープレスとは別に袖底にわずかな運動量とは関係のない、余分な分量が気になり、分岐点の位置を変え袖幅の修正、合印を移動してもスッキリせず最終手段で、パターンセオリーを無視し、後ろ袖底位置を変えたら綺麗に収まりました。
しかし、この前後袖差寸を袖下線で処理するのか?迷いました。
袖下線での処理も試しましたが、結果はショルダーポイントを起点に、袖幅線の下がった寸法の差寸を展開したら、肩傾斜が関係していた結果だと思いますが、スッキリうまく修正できたようです。
見えないところですが、綺麗に収まりました。新しい発見でした。
展開線はパターンに記入しています。
ワンピースパターンの修正も同様の結果です。
こちらの方が分かりやすいと思いますので、参考にされてください。

コート各種

3体のコートですが、2体はお教室の課題になっています。
お教室は全くの立体裁断だけではなく平面も取り入れて進めています。

①キモノ袖のコート

画像7

画像5

見頃、袖は立体裁断ですが、お袖は全くの平面です。
立体裁断のトワールから袖を作っています。

画像6

お袖がキモノ袖で平面的なので肘にダーツを入れ、少しだけ立体感が欲しく分量を加えました。

②変形袖のハーフコート

画像8

こちらは全くの立体裁断です。
変形袖になっても袖のまとめ方、ゆとりの入れ方は同じです。
綺麗な袖は身体、腕を基本としていることには変わりません。

③ラグランコート平面裁断

画像9

※モデルさんでの撮影をしたものは同時に載せましたが、自分サイズで作っているものに関してはサイズが少し小さく、寸足らずの感じがあります。

----------------------------------------------------------------------------

Salon de Moulage(立体裁断専門の洋裁教室)

教室に関する詳細はこちら↓
https://peraichi.com/landing_pages/view/salondemoulage

お申し込み・お問い合わせはこちら↓
https://ws.formzu.net/fgen/S5949238/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?