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【香り旅レポ】水尾(京都市)

実に、5年ぶりに【香り旅】してきました。

【香り旅】とは、精油やハーブの生産地や製造現場を訪ねる旅。時に薬草園なども含みます。京都への香り旅は2013年に武田薬品工業の薬草園にお邪魔して以来となります。

今回は12月初旬の週末、京都北部にある水尾(みずお)へ。

嵯峨水尾(さが みずお)は、京都府京都市右京区の地名。「柚子の里」や「清和天皇陵」などで知られている。「きれいな水が湧く所」という意味がある。古くは水ノ尾とも水雄とも書き、「みずのお」「みのお」とも呼ばれたが、集落の位置が清滝の川尻にあたることから水尾という表記になった[1]。
wikipediaより




水尾は中国原産である柚子の栽培が日本で最初に根付いた地と言われています。カラタチに継ぎ木することで増やされることが一般的な他の柚子に比べ、この地で育つ柚子はすべて「実生」。京柚子といえば水尾柚子を指すことが多いようです。

綺麗な水、寒暖のある気候、そして実生という条件が重なり、香りだちが一段と素晴らしい水尾の柚子。サロンアロマホラでは度々、その貴重な水尾柚子精油を季節限定トリートメントや、クリーム作りワークショップなどに使用してきました。

子育てとウィルス禍でご無沙汰していた【香り旅】。自粛がなければもっとアレコレ旅立っていたでしょうが、一時期の懸念もひとまず小休止、さらに夫が珍しく連日手の空いた週末で子供のことを任せられるタイミング(といっても不在中父子が困らないようは準備はきっちりと)、

そしてなんといっても、柑橘が冬空に映えて輝く季節!

このチャンスを逃すまじと3日前に宿と新幹線を予約するという弾丸一泊旅となりました。


目的地には京都駅よりJR嵯峨線から約20分の保津峡駅から、自治会が運営するバスでさらに20分ほど。もしくは保津峡駅から1時間ほどかけて歩くこともできます。

当初バスに乗る気まんまんで装備もごく普段着だったのですが、予定よりスムーズに行ってしまいバス待ちが長く、ちょっと試しに歩いてみようかな?キツそうなら引き返してバスを待とう…と軽い気持ちで歩き出しました。

最初の30分までは舗装された車道をゆるゆると登ります。ちらほらと下山してくる方とすれ違いますが、基本的には街の喧騒から離れて気持ちの良い山道。思ったよりはキツくなく、よしこのまま踏破しようと決めて、分かれ道を川沿いの空気を楽しみながらさらに20分。

途中から川沿いハイキングコースとなり、気持ちよく進むも最後の10分ほどはさすがに道が険しくなり汗だくに…

標準装備の自分をやや後悔しつつも、ちょうど1時間歩いた頃、到着を告げる看板と、さっそく畑がちらちらと現れてきました。


愛宕山の麓に小さく広がる水尾の集落、至る所に黄色く輝くのは全て柚子。長い距離を歩いてきただけに嬉しさも増して輝いて見えます。

この地は源氏の祖である清和天皇が余生を過ごすのに選んだ地でもあり、京都から近くありつつも喧騒を離れて過ごすには確かにちょうど良い場所だと感じました。

この集落にはおもてなしとして鶏鍋と柚子風呂に入れる料亭が数軒あるのですが、いずれも4名以上の団体でないと受け入れてもらえません。
一人旅ではお風呂にも入れないのはとても残念ですが、今回はあくまで下見と割り切り、帰りのバスの時間までぐるぐると見学して周ります。

ちょうど収穫の最盛期で、各農家さんが軒先で大量の柚子を機械で洗うさまを見ることができたり、庭先に野菜ケースいっぱいの柚子がぎっちり積まれていたり。
人気はほとんどない道をしばらく探してお土産用の柚子を販売しているところに滑り込み、手で持ち帰れる分量だけ買わせていただきました。後で気づきましたがバス停の近くには自販機でも生柚子販売があり、さすがでした。

うろうろしているうち、ふわ〜と柚子の香りがいちだんと濃く…

おそらく日帰り柚子風呂のお湯を流している排水溝からの香りではと思います。入りたかったなあ。

今回の滞在はここまで。

さすがに疲れが出たので、京都中心地へ戻りもうひとつのお楽しみ、柚子をテーマにした宿に早めにおちつくことに。

こちらでは名前の通り、柚子を使い尽くしたおもてなしを頂きました。

長くなりましたので、至福の柚子屋旅館のレポートはまたあらためて。

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