恐怖、あるいは

目が覚めると、台風。

夜更かししたということもあるが、それ以上に、おそらく気圧のせいであろう。なかなか体調がすぐれない。

しかし、何故だろうか。
日常的に発生する「雨の日」はただただ憂鬱なだけであるというのに、気象災害が起こると、どうも憂鬱なだけではない、不思議な気持ちになる。

感じ取るのは、例えば…救済、のようなもの、だろうか。(もちろん、気象災害によって起こるさまざまな弊害を肯定しているわけではないので、そのあたりはご了承願いたい。)

あまり人と接することが得意ではなかった私にとって、台風や雪の日の、人が少ない学校や教室が快適だったからだろうか。
それも大きな要因だろうとは思うが、もっと根本的な何か、きっと遺伝子レベルに刻まれた「なにか」というか。
私もいつかこの「自然」に帰す存在なのだろう、と深く実感する機会、などというあたりが、私の気持ちに近いところだろうか。

人間にはどうしようもない自然の為す事象へ畏怖を感じるとともに、その自然にどうしようもなく救済を求めてしまう。さながらファム・ファタルのようではないか。私はあなたのところへ還りたいし、あなたにたすけてほしいのだ。
たとえそれが、破滅への道だとしても。

私もこの地球に住まう存在であるから、運命の女に救済をもとめてしまう、それくらいのことは赦してほしい。

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