2019.7.16 一国を崩壊させた一人の男
冒頭の写真は、1919年に撮影されたトーマス=エドワード=ローレンスという男の写真です。
なぜ、日本人に馴染みのない彼の写真をわざわざ載せたのか?
というのも、実は、この男が起こした事件と一昨日に掲載した明治維新には、驚くべき共通点があるからです…
遡ること、1915年。
時は、第一次世界大戦真っ只中。
英国は当時、トルコ〜中東全域の巨大な領土に君臨していたオスマン帝国の
大規模な油田を狙っていました。
そこで、英国は現地に工作員を送り込みます。
それこそがローレンスでした。
ローレンスは政府に不満をもつアラブ人と接近。
彼らに武器と資金を提供して、アラブ民族の「独立運動」に協力をします。
民族対立を炊きつけ、内部からオスマン帝国を倒そうと企てたのです。
その結果、反乱軍による大規模な内乱が起こり、600年以上続いたオスマン大帝国は滅亡してしまいました。
その後、英国は無情にも「アラブの独立」という約束を一方的に破棄。
オスマン帝国の領土を欧米諸国と山分けし、広大な石油資源を全て独占してしまったのです。
中東の一国に工作を仕掛けて国を乗っ取り、英国が莫大な利権を手に入れたという話です。
そして、後にこの事件は“アラビアのロレンス”として映画化までされ、世界中からの称賛を浴び続けることになります…
一見、この一連の事件は、 他人事のように見える話なのですが…
実は、「アラビアのロレンス」と呼ばれるこの事件が起きる約50年前に、日本でも同じようなことが起きていました。
それが、“明治維新”です。
政権に反対するグループに資金援助、武器援助をして政権を転覆させた「アラビアのロレンス」。
なんだか、薩長土佐に武器や金を提供したグラバーや
英国の動きがあった明治維新と「アラビアのロレンス」の事件はとても似ていないでしょうか?
後に、美しい話として語り継がれている部分までも…。
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