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とけてゆく世界



気づくと
季節はめぐって
桜の季節も終わりを迎えていた。




気温も暖かくなり
心地よさにつつまれながら
夜の静けさの中
物語を読み耽ける。




タンタンタンタンタン



雨がサッシに当たる音が聴こえてくる



物語の世界に没頭していた脳みそが
まどろみの中
うつつの世界の雨音を
ぼんやりと認識しだす。




雨音の世界を
耳にまかせ心地よく聴き入っていると


トキは消え
ハートの奥から
どこかとても懐かしい
不思議な心地よさが
こんこんと湧き出てくる



すべてがあり
すべてが溶け合っていく



ほわ〜〜〜〜〜〜わ〜〜〜ん
じわわ〜〜〜〜〜ん


雨音は遠くに聴こえ
物語はココにあるが
それらを超えてすべてを包み込んで、



一点という永遠の広がり
その中にただただ存在する
至福感。

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