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商品やサービスから得られる"ベネフィット"のさらに奥深くにあるものは何か? ~セールスライティングの学びから~


セールスライティングでは商品やサービスの外形的な特徴やメリットだけでなく、さらにその先にある「機能的価値」「感情的価値」を掘り起こしていくことが大切だと言われている。

 個人的にも特に、”エモーショナルな部分”にアプローチしていく過程こそがセールスライティングの醍醐味であり、奥深く面白いところではないかと感じている。
 


 
先日、中学生の娘が、
「どうしても塾に行きたい!」と言い出した。
 しかも、「行くなら〇〇塾」とご指定までしてきたのである。

私的には、もっと違うことに時間やお金を使う方が良いと思っているのだが...

娘へのヒアリングでは、
「とにかく人に負けたくなーい!」という感情がど真ん中にあるようだ。
 
(えっっ? にしては、家でゲーム三昧じゃん!)
という親の心の声はさておき...
 
 

そこで改めて、塾のメリット ⇒ ベネフィットを掘り下げてみることにしたんです。
 
 
娘にとっての塾のメリット
・自分がわからない部分を直接教えてもらえる。
・教室が無料開放されているから、クーラーのある部屋で快適に勉強ができる。
・学校帰りに直接行ける。
 

そして、ベネフィットは
・一緒に学ぶ友達がいることで孤独を感じずにすむ。
・勉強できる環境を整えることで家でのスマホの誘惑を絶ち、スマホ依存を克服できる。
・点数を取ることで、周囲と比較して劣等感を抱かなくてすむ。
・行きたい高校に入学でき、好きなクラブ活動でエンジョイできる。
 

 大別すればまあこんなところだろうか。


そんなわけで、娘にとっての素直な感情である、
「負けたくない!悔しい思いをしたくない!」
という価値観に〇〇塾は 見事に”ドンピシャ”はまってしまったのである。

塾なんて行かなくても素晴らしい人間になったり、素晴らしい価値が生み出せるのに...。
むしろ、塾に行くことで、そんな人間形成の邪魔をするんじゃないか。

と親がいくら言ったところで...。

子供には念仏にしか聞こえないのである。


 塾に行かなくても良いと思わせるだけの説得材料を持ち合わせなければ親側の負けなのだ。
 悔しいが親としては、この現実を受け入れなければならないのである。

 
そして、腹立たしいほどの塾代と夏期講習費用を支払うことになるのである。



一応、塾のHPを覗いてみたら、

チラシには合格実績をのせていない
それが塾の力だというような見出しには、どうしても納得いかないから。
生徒が合格したのは、それは本人の努力、保護者の協力が一番だから。
合格は途中経過に過ぎず、その後どうするのかを生徒と語り合いたい。

といった趣旨が書かれている。

「ほぅー、結構良いこと言ってるじゃん!」と引き込まれそうになり、

いかんいかん!マーケティングに乗っかりそうだ。(いや、もうすでにズブズブに乗っかっている。)


冒頭のテーマ「 商品やサービスから得られるベネフィットの奥深くにあるものは何か?」に話しを戻しましょう。

 
じゃあ、どうせ塾に行くのなら、もし、上記のベネフィットを得られたとして、

さらにその先にあるものは何か?というところまで思いを巡らせてみよう。
 

それは、

「AIに抗う力」かもしれないし、
 
「自己を確立する力」かもしれないし、
 
「失敗しても立ち上がるレジリエンス力」かもしれない。
 
或いは「騙されない力」なのかもしれない。
 

まあ私も年齢なりの人生経験は多く積んだ方だろうから、
自分の原体験から掘り下げてみる方が、”コトン”と落ちる感覚があるんですよね。
 

腑に落ちさえすれば、あとは精度を高め、満点に近づけるための道が見え始めるんじゃないかと思うんです。
 

 そうして最後は、それぞれの人生観にまで落とし込めるかどうかがライティングの”カギ”になると私は思うんです。

 
もしクライアントワークをするときであれば、ここは絶対に逃してはいけないポイントになるだろう。 
そして、それを引き出すだけの「高い次元の質問力」が必要だとも思うんです。
 

結局、商品やサービスは人のためにあり、
セールスライティングの究極の目的は

「人々が幸せになること」であってほしいのだから。

その手助けができるような言葉を磨きたい。

そんな思いで研鑽を積む今日この頃なのでした。

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